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プロンプトエンジニアリングとは?プロンプトとの違いと、ChatGPT・Claudeで効く6つの書き方

AIツールギャラリー編集部更新日 公開日
プロンプトエンジニアリングとは?プロンプトとの違いと、ChatGPT・Claudeで効く6つの書き方

プロンプトエンジニアリングとは、AIが求める結果を安定して返すように、指示の書き方を工夫し、試して直す作業のことです。プロンプトがAIへの指示そのものなら、プロンプトエンジニアリングはその指示を磨く方法を指します。

見分ける目安は、1回うまくいくかではなく、何度頼んでも同じ水準の答えが返るかです。同じ依頼を何度か出して結果を比べる作業が、そのまま中心になります。

この記事では、言葉の意味、OpenAIとAnthropicが勧める6つの書き方、プロンプトでは解決しにくい場面、学び方を順に見ていきます。読み終えると、自分の頼み方のどこから直せばよいかを決められます。

書き方はOpenAIとAnthropicの公式ガイドから選び、ChatGPTやClaudeでそのまま試せる形にしています!

この記事の監修者

山原 慎也
山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役

AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。

実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など

プロンプトエンジニアリングとは「指示を書き、試して、直す」こと

書く、試す、直すを繰り返して求める答えを安定させるサイクルの図。始める前に成功の基準、確かめる方法、最初の下書きをそろえる

プロンプトは、ChatGPTやClaudeの入力欄に打つ指示や質問のことです。プロンプトエンジニアリングは、その指示を、狙った結果が出るように組み立てる工夫と、出た結果を見て直す作業をまとめて指します。

OpenAIの公式ガイドは、プロンプトエンジニアリングを、モデルが要件を満たす内容を安定して生成するように、効果的な指示を書くことと説明しています。

Anthropicも、AIエージェント向けの解説(2025年9月)で、LLMへの指示を書き、組み立てて、よい結果を得るための方法と説明しています。

Anthropicの公式ドキュメントは、始める前に3つをそろえるよう勧めています。

1つ目は、何ができたら成功かという基準です。2つ目は、その基準で結果を確かめる方法、3つ目は、直す元になる最初の下書きのプロンプトです。

Anthropicは、まず最小限のプロンプトで試し、うまくいかなかった点に合わせて、はっきりした指示や例を足していく進め方も勧めています。最初から長い指示を書き込む必要はありません。

書き方の工夫そのものは、特別な技術ではありません。仕事で人に頼むときに、目的を伝え、見本を見せ、仕上がりを確かめて直すのと同じ流れです。

「よい答え」を決めずに書き直しても、よくなったかどうかを判断できません。プロンプトエンジニアリングを、書き方のコツ集ではなく、試して直す作業として捉えると迷いにくくなります。

プロンプトとの違いは「指示そのもの」か「指示を磨く方法」か

1回の指示であるプロンプトと、読み手・字数・形式を足して試して直すプロンプトエンジニアリングを左右で比べた図

プロンプトとプロンプトエンジニアリングは、指すものの大きさが違います。近い言葉と並べると、それぞれの範囲が分かります。

言葉指すもの問い例
プロンプトAIへの1回の指示や質問何を頼むか「この文章を要約して」
プロンプトエンジニアリング指示を磨く方法と、試して直す作業どう頼めば安定するか読み手・字数・形式を足し、結果を比べて直す
コンテキストエンジニアリングAIが読む情報の全体を選び、整えること何を読ませるか要る資料だけを渡し、長い会話を要約して始め直す
プロンプトテンプレート何度も使う指示のひな形毎回どこを差し替えるか「{対象}を{字数}でまとめて」

プロンプトの基本と、はじめての1つを書くコツはプロンプトとはで詳しく見られます。この記事は、その次の段階として、書いた指示をどう磨くかを扱います。

AIが読む資料や会話の履歴まで含めて整える考え方はコンテキストエンジニアリングとはで、AIエージェントが働く環境まで広げた考え方はハーネスエンジニアリングとはで整理しています。

公式ガイドが勧める6つの書き方

具体的に書く、理由を添える、役割を伝える、例を見せる、区切って書く、資料は先で質問は後の6つの書き方を並べた図

OpenAIとAnthropicの公式ガイドで共通して勧められている書き方から、ChatGPTやClaudeの画面でそのまま試せる6つを選びました。

効き方で分けると、頼み方をはっきりさせるもの、答えの形をそろえるもの、長い資料の置き方の3つにまとまります。

どれも、1つ足しては結果を比べる、という順で試すと効き目が分かります。一度に全部を足すと、どれが効いたのかが分からなくなります。

頼み方をはっきりさせる:具体的に書き、理由と役割を添える

1. 具体的に書く:Anthropicは、AIを「優秀だが、職場の決まりや流れをまだ知らない新人」と考えるよう勧めています。欲しいものを正確に説明するほど、結果はよくなるとしています。

確かめ方として挙げているのが、書いたプロンプトを、事情を知らない同僚に渡してみることです。同僚が迷うなら、AIも迷います。

2. 理由を添える:指示に理由を添えると、AIが目的をつかみやすくなります。Anthropicは、「省略記号を使わないで」より「音声で読み上げるので、省略記号は使わないで」と書くほうがよいという例を挙げています。

理由があれば、AIは書いていない場面にも同じ考え方を当てはめられます。禁止事項を並べるより、目的を1行書くほうが効く場面は多くあります。

3. 役割を伝える:「あなたは中小企業の経理担当者向けに説明する税理士です」のように役割を伝えると、答えの視点や口調がそろいます。Anthropicは、1文の役割設定でも違いが出るとしています。

毎回同じ役割を使うなら、ChatGPTのカスタム指示やプロジェクトの指示、Claudeのプロジェクトの指示に書いておくと、会話のたびに打ち直さずに済みます。

3つを同じ依頼で比べると、違いが見えます。たとえば次の2つは、どちらも会議の日程変更の案内文を頼んでいます。

プロンプト
直す前会議の案内文を書いて
直した後あなたは営業部のアシスタントです。社外の取引先3社に、来週の定例会議の日程が変わったことを伝える案内文を書いてください。相手は日程の再調整に手間をかけることになるので、お詫びを1文入れてください。丁寧な口調で200字以内にしてください。

直した後のほうは、役割、相手、伝える内容、お詫びを入れる理由、口調と字数がそろっています。返ってきた案内文を直す手間が、その分だけ減ります。

答えの形をそろえる:お手本を見せ、指示と資料を区切る

4. 例を見せる:欲しい答えのお手本を添える書き方は、Few-shot(少数例)と呼ばれます。Anthropicは、形式・口調・構成をそろえる最も確かな方法の1つとし、3〜5個を目安に挙げています。

例は、実際の依頼に近いものを選び、似すぎないように少しずつ変えます。同じような例ばかりだと、AIが意図しない共通点まで真似するためです。

例を用意する手間を減らしたいときは、AIに例の案を作らせ、実際の依頼に近いものを選ぶ方法もあります。Anthropicも、例の見直しや追加をAIに頼めるとしています。

5. 区切って書く:指示、背景、資料、例が1つの文章に混ざると、AIはどこまでが指示かを取り違えやすくなります。見出しや記号で区切ると、読み違いが減ります。

OpenAIはMarkdownの見出しやXMLタグ(<資料>〜</資料>のような囲み)で区切ることを勧めています。Anthropicも、指示・資料・入力をそれぞれタグで囲む方法を紹介しています。

たとえば問い合わせメールの分類を頼むなら、「指示」「分類の例」「今回のメール」の3つに見出しを付けて分けます。例とメール本文が混ざらないので、例の文面を分類してしまう取り違えが起きにくくなります。

ChatGPTやClaudeの入力欄でも、見出しやタグはそのまま書けます。特別な設定は要りません。

長い資料は先に置き、質問は最後に書く

6. 資料は先、質問は後:長い資料を読ませるときは、資料を先に置き、質問や指示を最後に書きます。

Anthropicは、2万トークンを超えるような長い入力でこの順にすると、複数の資料を扱う複雑な依頼で答えの質が最大30%上がったというテストの結果を示しています。

たとえば契約書3本を比べてほしいときは、3本の本文を先に貼り、最後に「この3本で、解約の条件がどう違うかを表にしてください」と書きます。質問を先に書いて資料を後ろに貼るのとは、逆の順番です。

資料の量そのものの上限や、長い文章の途中が見落とされやすい傾向は、コンテキストウィンドウとはで詳しく見られます。

書き方を変えても直らないときは、別の手を使う

書き方で直しやすい問題と、資料を渡すやモデルを替えるなど別の手が要る問題を分けた図

プロンプトエンジニアリングは万能ではありません。Anthropicも、成功の基準によってはプロンプトで直すのが最善とは限らず、速さや費用はモデルを替えるほうが簡単に改善することがあると書いています。

書き方で直しやすい問題と、別の手が要る問題を分けておくと、書き直しを何十回も繰り返さずに済みます。

困りごとプロンプトで直せるか先に試す手
形式や口調がそろわない直しやすい例を見せる、出力の形を指定する
意図と違う答えが返る直しやすい具体的に書く、理由を添える
社内の最新情報を知らない直しにくい資料を渡す、資料を検索して渡す仕組み(RAG)を使う
事実と違うことをもっともらしく書く一部だけ根拠の箇所を示させ、人が確かめる
遅い、費用が高い直しにくいモデルやプランを替える

たとえば社内の新しい経費ルールを聞いても古い答えが返るなら、原因は書き方ではなく、AIがそのルールを読んでいないことです。ルールの文書を添えて聞き直すと、答えが変わります。

AIが知らない情報は、書き方をいくら磨いても答えに出てきません。資料を検索して必要な部分だけを渡す仕組みは、RAGとはで整理しています。

もっともらしい誤りも、書き方だけでなくすのは難しいものです。大事な数字や固有名詞は、答えの根拠の箇所を示させ、元の資料と照らし合わせます。

もっともらしい誤りが起きる理由と防ぎ方は、ハルシネーションとはで詳しく見られます。

ChatGPT・Claude・Geminiでの試し方と学び方

ChatGPT、Claude、Google Geminiで毎回の前提を書く場所と、同じ依頼を1か所だけ変えて比べる試し方の図

6つの書き方は、どのチャットAIでも使えます。違いが出るのは、毎回の前提を書いておく場所です。

ツール毎回の前提を書く場所書き方を試すときのコツ
ChatGPTカスタム指示、プロジェクトの指示同じ依頼を新しい会話で出し直して比べる
Claudeプロジェクトの指示案件ごとにプロジェクトを分け、資料と指示を置く
Google GeminiGem(カスタムの指示を保存した専用のAI)用途ごとにGemを分けて比べる

書き方を比べるときは、同じ依頼を、1か所だけ変えて出し直します。複数を同時に変えると、どれが効いたかが分かりません。

たとえば「例を見せる」の効き目を確かめるなら、例なしの依頼と、例を3つ添えた依頼を、それぞれ新しい会話で出して並べます。形式がそろうかどうかは、2つを見比べればすぐに分かります。

学ぶ材料としては、各社の公式ガイドがいちばん確かです。OpenAIの「Prompt engineering」ガイドと、Anthropicの「Prompting best practices」が代表です。

どちらも各社の現行のモデルを前提に書かれていて、モデルが変わると勧める書き方も更新されます。

Anthropicは、例題つきで手を動かして学べる対話式のチュートリアルもGitHubで公開しています。ただし古いモデル向けに書かれたものなので、ベストプラクティスと食い違う点はベストプラクティスに従うよう案内しています。

公式ガイドは英語ですが、ブラウザの翻訳機能を使うか、ChatGPTやClaudeに要約を頼めば読み進められます。

チャットAIどうしの違いは、ChatGPTとClaudeの比較やChatGPT・Claude・Geminiの比較で確かめられます。

まとめ

プロンプトエンジニアリングは、AIが求める答えを安定して返すように、指示を書き、試して、直す作業です。プロンプトが指示そのものなら、プロンプトエンジニアリングはそれを磨く方法です。

覚えておきたい書き方は、具体的に書く、理由を添える、役割を伝える、例を見せる、区切る、長い資料は先に置く、の6つです。

この6つを1つずつ足して比べると、自分の依頼でどれが効くかが分かります。まずは、いつもの依頼に理由を1行足すところから試せます。

書き方を変えても直らないときは、資料の渡し方やモデルの選び方など、書き方以外を疑うのが近道です。

社内でプロンプトの書き方をそろえたい、研修で基本を身につけたいといった場合は、運営会社のAIリスキルがご相談を受けています。

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