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AIワークフローとは?AIエージェントとの違いは「手順を先に決めるか」|業務の分解とツールの選び方

AIツールギャラリー編集部更新: 2026年9月10日
AIワークフローとは?AIエージェントとの違いは「手順を先に決めるか」|業務の分解とツールの選び方

AIワークフローとは、仕事の入力・処理・確認・出力という流れへAIを組み込む設計です。人が判断する範囲とAIに任せる範囲を、先に分けておく点が中心になります。

Dify・n8n・Makeのようなワークフローを組めるツールの多くは、ノーコードの操作とAIエージェント的な機能を同じ製品の中に持っています。「ワークフロー専用」と「エージェント専用」がはっきり分かれているわけではありません。

選ぶ前に、人が確認する工程とAIへ任せる処理を整理しておくと判断しやすくなります。

この記事では、AIエージェントや従来の自動化との違いから、請求書処理の分解、ツールを選ぶ軸までを整理していきます。読み終えると、自分の業務を4つの工程に分け、最初の1つをどう始めるか判断できます。

読み終えたら、自分の業務のどこを人が確認し、どこをAIに任せるか、実際に線を引いてみてください!

この記事の監修者

山原 慎也
山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役

AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。

実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など

AIワークフローとは、仕事の入力・処理・確認・出力にAIを組み込む設計

入力・AI処理・人の確認・出力の4つの工程を矢印でつないだAIワークフローの構成例

仕事の流れは、大きく分けると「何かを受け取る(入力)」「処理する」「確認する」「結果を出す(出力)」の4つに分けられます。AIワークフローは、このどこかにAIの処理を組み込んだ設計です。

大事なのは、AIに全部を任せることではありません。どの工程を人が決め、どの工程をAIに任せるかを、動かす前に決めておくことが核心です。

AIの処理には、生成AIの技術が使われる場合があります。文章の要約や分類、下書きの作成などが代表的な使われ方です。

必要な部分には、AIが自分で細かい判断をする「エージェント的な動き」を部分的に組み込むこともあります。

AIエージェントや従来の自動化とは何が違うのか

Anthropicによる整理として、決めた経路で動くAIワークフローと、その場で手順を決めるAIエージェントを対比した図解

AIワークフローと混同されやすい言葉が2つあります。従来のルールベース自動化(RPA)と、AIエージェントです。

どちらも「手順を誰が、どこまで決めるか」で見分けられます。

従来のルールベース自動化(RPA)との違い

従来型のRPA(Robotic Process Automation、あらかじめ決めた操作を繰り返す自動化の仕組み)は、事前に決めた条件どおりにしか動かないとされています。決めた条件から外れる場面や、文章の内容を読み取って判断・要約するような柔軟な処理は、苦手とされています。

近年はAI機能を組み込んだRPA製品も登場していますが、ここで比較しているのは条件分岐だけで動く従来型の仕組みです。

AIワークフローは、事前に流れを決めておく点はRPAと共通しています。異なるのは、AI処理の工程で、文章の分類や要約のような柔軟な判断も扱える点です。

AIエージェントとの違い

AIエージェント(与えられた目標に向けて、AIが自分で手順を決めて動くしくみ)との違いは、手順を誰が決めるかにあります。

AI開発企業のAnthropicは、2024年12月に公開した技術解説で、あらかじめ決めた経路の中でLLMとツールが動くしくみを「ワークフロー」、LLMが自分で処理やツールの使い方をそのつど決めるしくみを「エージェント」と呼んで整理しています。

同じ解説では、手順が決まっている仕事にはワークフローが向き、柔軟性やモデル主導の判断が大規模に必要な場面ではエージェントが向くとも述べています。これはAnthropic一社による整理であり、他のサービスが同じ呼び方を採用しているとは限りません。

AIチャットボット・AIアシスタント・AIワークフロー・AIエージェントの4つを並べた分類は、AIエージェントとはで詳しく扱っています。

ワークフローの中に、部分的にエージェント的な判断を組み込むこともあります。次の章で具体例を紹介します!

請求書処理を例に、AIワークフローを4つの工程へ分解する

請求書処理を、受信・AIによる候補抽出・経理担当者の確認・会計システムへの登録という4工程に分解した図解

ここでは、請求書処理という業務を例に、AIワークフローを4つの工程へ分解してみます。

工程内容
入力受信した請求書(PDFやメール添付)
AI処理金額・取引先・勘定科目の候補を抽出
確認者経理担当者が抽出結果を確認
出力確認後に会計システムへ登録

ポイントは、AI処理の結果がそのまま会計システムへ登録されるわけではない点です。AIが出すのは候補であり、経理担当者の確認を経てから出力の工程に進みます。

同じ業務の中でもエージェント的な判断が要る場面

金額が請求書と発注データで一致しない場合や、取引先が初めて登場する場合もあります。

こうした例外の一次切り分けに、AIエージェント的な判断を部分的に使うことがあります。ただし、その場合も最終的な処理は人の確認へ戻すレーンを用意しておくのが現実的です。

この業務のすべてがワークフローだけで完結するとは限りません。例外が増えるほど、人へ戻す経路の設計が重要になります。

ツールを選ぶときの軸

Dify・n8n・Makeの特徴を同じ大きさのパネルで並べた図解

Dify・n8n・Makeは、いずれもAIツールギャラリーで「AIノーコード・自動化」カテゴリに掲載しているツールです。外部サービスとつなぐ部分には、MCP(Model Context Protocol)のような共通規格が使われる場合があります。

ノーコードで組めるか、開発の知識が要るか

ノーコード(プログラムのコードを書かずに、画面の操作だけで組み立てられること)に対応しているかは、ツールを選ぶ軸の1つです。

Difyは、ノーコードのビジュアルビルダーと、開発者向けのAPI・MCP対応の両方を提供しています。

n8nは、ビジュアル操作とコードの記述の両方に対応し、セルフホスト(自社サーバーでの運用)の選択肢も明示しています。

Makeは、プロンプトによる作成・ドラッグ&ドロップに加えて、MCP(外部のAIエージェントからシナリオを操作できる接続規格)経由の構築にも対応しています。

承認のステップを流れの中に組み込めるか

Dify・n8n・Makeは、いずれも公式にAIエージェント機能を打ち出しています。「ワークフローツール」と「エージェントツール」が製品カテゴリとしてはっきり分かれているわけではありません。

エージェント機能があるからといって、承認の設計が不要になるわけではありません。 承認や確認のノードを流れの中のどこに置くかは、機能とは別に決める必要があります。

AIツールギャラリーでは、AIノーコード・自動化ツールとして扱えるサービスを掲載しています。実際に比べてみたい場合は、AIノーコード・自動化ツールを探すから絞り込めます。

人の承認・失敗時の戻し方と、最初の1つの始め方

AIワークフローの流れの中に承認ポイントを置き、例外発生時に人の作業へ戻る経路を示したフローチャート

AIワークフローを動かし始める前に、決めておくとよい3点があります。

業務への影響に応じて、人が確認する工程を決める

どこで人が確認するかに一律の正解はありません。業務への影響の大きさに応じて、確認する工程を決めます。

請求書処理のように会計へつながる工程は、確認者を挟む設計が現実的です。迷う場合は、小さく試しながら確認範囲を調整していく進め方もあります。

例外が起きたときに人の作業へ戻すレーンを用意する

AIが誤った抽出や判断をする可能性はゼロにはできません。例外が起きたときに、人の作業へ戻すレーンを用意しておきます。

誤りの起き方はハルシネーションで扱っています。

手順が文書化されている業務から始める

最初の1つを選ぶ基準は、すでに手順が文書化されている業務かどうかです。文書化されている業務は、AIワークフローとして組みやすくなります。

AIワークフローについてよくある質問

AIワークフローに関するよくある質問3問の要点をまとめたカード型の図解

今の業務手順をそのまま移行できますか

Excelや紙で回している手順を、そのまま移行できるとは限りません。まず手順を言語化してから設計するほうが安全です。

ノーコードで作れますか

Dify・n8n・Makeはいずれもノーコードの操作画面を持っています。ただし複雑な条件分岐や外部連携では、コードの知識が役立つ場面もあります。

エージェント機能つきのツールなら承認の設計はいらないですか

エージェント機能があっても、承認の設計は別に必要です。機能の有無と、承認や確認のステップを流れの中に置くかどうかは、別の設計判断になります。

まとめ

AIワークフローの定義とツール選びの2軸をまとめたカード型の振り返り図

AIワークフローとは、仕事の入力・処理・確認・出力にAIを組み込む設計です。従来型のRPAとの違いは柔軟な判断を扱えるかどうか、AIエージェントとの違いは手順を先に決めるかその場で決めるかにあります。

請求書処理の例では、AI処理の結果を確認者が確認してから出力する流れが軸になります。例外が出た場面だけ、部分的にエージェント的な判断を組み込む余地があります。

ツールを選ぶときは、ノーコードで組めるかと、承認のステップを流れの中に置けるかの2軸で見てください。最初の1つは、手順がすでに文書化されている業務から選ぶと始めやすくなります。

どこまでを承認に残すか、例外をどう人へ戻すかは、業務ごとに検討が必要です。設計から相談したい場合は、お問い合わせはこちらからご相談ください。

この記事の出典

  • Building effective agents(Anthropic、2024年12月19日公開、2026年9月10日確認)
  • n8n(n8n公式サイト、2026年9月10日確認)
  • Dify(Dify公式サイト、2026年9月10日確認)
  • Make(Make公式サイト、2026年9月10日確認)

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