AIに学習させない設定(オプトアウト)とは?ChatGPT・Claude・Gemini・Copilotの設定場所と、法人プランとの違い

AIに学習させない設定(オプトアウト)とは、ChatGPTなどに入力した内容を、提供元がAIモデルの学習に使わないようにする設定です。個人向けのプランでは、自分で設定を切り替えて使います。
決め手は、個人向けのプランか、会社で契約する法人向けのプランかです。法人向けは最初から学習に使わない約束になっていて、個人向けは設定しない限り学習に使われることがあります。
この記事では、学習・保存・人のレビューの違い、4つのサービスの個人向けと法人向けの違い、設定しても残るもの、入れてよい情報の分け方を順に見ていきます。読み終えると、自分の使い方で何を設定し、何を入れないかを決められます。
ChatGPT・Claude・Gemini・Copilotの設定場所を、1つの表にまとめています!
この記事の監修者

AIリスキル株式会社 代表取締役
AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。
実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など
学習させない設定とは、入力をAIの改良に使わせない設定

生成AIの提供元は、利用者の会話をモデルの改良に使うことがあります。オプトアウトはこれを断る設定で、メール配信の停止などで使う同じ言葉とは別の話です。
ややこしいのは、似た心配が3つあることです。「学習に使われるか」「どれだけ保存されるか」「人が読むことがあるか」は、それぞれ別の約束と設定で決まります。
| 心配ごと | 何で決まるか | 例 |
|---|---|---|
| 学習に使われるか | 学習の設定と、契約しているプラン | ChatGPTの「すべての人のためにモデルを改善する」 |
| どれだけ保存されるか | 保存期間の決まりと、履歴の削除 | Claudeでは、削除した会話がサーバーから消えるまで最長30日 |
| 人が読むことがあるか | 人によるレビューの有無 | Geminiの個人向けでは、人のレビュアーが会話の一部を読む |
学習を切っても、保存と人のレビューは別の決まりで動きます。社内で「履歴を消したので学習には使われない」と説明すると話が食い違うので、3つを分けて確かめます。
保存まで残さない約束は、ゼロデータ保持(ZDR)と呼ばれます。OpenAIのAPIでは、不正利用の監視用の記録を最長30日残すのが原則で、事前に承認された会社だけがZDRを使えます。
ZDRが関係するのは、主にAPIを使って自社のシステムにAIを組み込む会社です。ChatGPTの画面で使う社員にとっては、学習の設定と法人プランのほうが先に決める話になります。
決め手は「個人向けか、法人向けか」

同じChatGPTでも、個人で契約する無料版やPlusと、会社で契約するBusinessやEnterpriseでは、学習の扱いが違います。4社とも、個人向けと法人向けで説明するページそのものを分けています。
2026年10月4日に各社の公式ヘルプで確認した内容を並べます。
| サービス | 個人向けプランでの扱い | 学習させない設定の場所 | 法人向けプランでの扱い |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 設定しない限り学習に使われることがある | 設定 → データコントロール → 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ | Business・Enterprise・APIは既定で学習に使わない |
| Claude | 学習に使うことを許可した場合に使われる | プライバシー設定のモデル改善の項目 | Claude for Work・APIは既定で学習に使わない |
| Gemini | 「Geminiアプリ アクティビティ」がオンなら改良に使われ、人のレビューもある | アクティビティの保存をオフ | Google Workspaceでは許可なくドメイン外の学習に使わず、人のレビューもない |
| Microsoft Copilot | 個人向けCopilotは会話を学習に使わない設定を選べる | Copilotのプライバシー設定 | Microsoft 365 Copilotの会話は学習に使わない |
たとえば営業部が、顧客との商談メモをAIに要約させたいとします。法人向けプランなら既定で学習に使われず、Google Workspaceのように人のレビューもないと約束しているものもあります。
同じことを個人向けの無料版でやると、設定を切らない限り学習に使われることがあります。Geminiの個人向けなら、設定によっては人のレビュアーが読む可能性も残ります。
会社の仕事で使うなら、法人向けプランを会社として契約するのが一番確かな方法です。社員が個人のアカウントで設定を切る運用は、設定し忘れや、退職時の会話の扱いが残ります。
ChatGPTとClaudeのどちらを会社で入れるか比べるなら、ChatGPTとClaudeの比較も参考になります。社内だけで使うAIチャットを用意する方法は、用語集の社内GPTで整理しています。
設定を切っても残るもの

学習の設定をオフにしても、すべてが消えるわけではありません。各社の説明で、残るものとして書かれているのは次の3つです。
1つ目は、回答の評価ボタンです。OpenAIもAnthropicも、学習を断っていても、評価ボタンを押すとその会話全体が学習に使われることがあると書いています。
Anthropicは、評価を送った会話を最長5年保存するとしています。
2つ目は、安全確認のための一時的な保存です。ChatGPTの一時チャットは学習に使われませんが、最長30日は写しが残ります。
Geminiもアクティビティをオフにした会話を72時間保持します。
保存の期間は、学習の設定とは別に決まっています。個人向けのMicrosoft Copilotは、会話を既定で18か月保存し、利用者がいつでも削除できると説明しています。
3つ目は、人によるレビューです。Googleは個人向けのGeminiについて、人のレビュアーが会話の一部を読むと説明し、見られたくない機密情報は入力しないよう呼びかけています。
つまり、評価ボタンを押さない、機密情報は個人向けプランに入れない、の2つは、設定と合わせて社内で決めておきます。評価ボタンは気軽に押されやすいので、研修や社内の手引きで一度は伝えておくと安心です。
入れてよい情報は「公開してよいか」と「誰の情報か」で分ける

設定や契約を整えても、入れる情報の線引きは別に必要です。迷ったときは、その情報が社外に出てもよいものか、誰の情報かで分けます。
自社のWebサイトに載っている商品説明や、公開済みのプレスリリースの言い換えは、個人向けプランでも問題が起きにくい情報です。反対に、顧客名の入った議事録や、取引先との契約書は、法人向けプランで扱うか、入れる前に名前を伏せます。
伏せるときは「株式会社〇〇」を「A社」、担当者名を「担当者1」のように置き換えます。金額や日付も、要約に要らないなら消してから入れます。
個人情報は、さらに慎重に扱います。個人情報保護委員会は、生成AIに個人情報を入れる会社に対し、利用目的の範囲内か、提供元が学習に使わないかを十分確かめるよう注意を呼びかけています。
線引きを社員ごとの判断に任せると、許可されていないAIの利用、いわゆるシャドーAIが起きやすくなります。入れてよい情報の区分は、生成AIガイドラインの形で社内に書き残すのが確かです。
まとめ
AIに学習させない設定は、入力した内容を提供元のモデル改良に使わせない設定です。決め手は個人向けか法人向けかで、法人向けプランは既定で学習に使わない約束になっています。
個人向けで使う場合は、ChatGPTなら「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにし、評価ボタンを押さないことと、機密情報を入れないことを合わせて守ります。
会社として法人向けプランを入れるか、社員の個人アカウントでの利用をどこまで認めるかを決めたいものの、ルールの作り方に迷う場合は、運営会社のAIリスキルがご相談を受けています。
この記事の出典
- How your data is used to improve model performance(OpenAI Help Center、2026年10月4日確認)
- Temporary Chat FAQ(OpenAI Help Center、2026年10月4日確認)
- Your data(OpenAI API Docs、2026年10月4日確認)
- Is my data used for model training?(個人向け)(Anthropic Privacy Center、2026年10月4日確認)
- Is my data used for model training?(法人向け)(Anthropic Privacy Center、2026年10月4日確認)
- How long do you store my data?(Anthropic Privacy Center、2026年10月4日確認)
- Gemini アプリのプライバシー ハブ(Google、2026年10月4日確認)
- Google Workspace の生成 AI に関するプライバシー ハブ(Google、2026年10月4日確認)
- Privacy FAQ for Microsoft Copilot(Microsoft、2026年10月4日確認)
- 生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について(個人情報保護委員会、2023年6月2日公表、2026年10月4日確認)
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