AI音声生成とは?音声クローンとの違いと、ElevenLabs・CoeFontの選び方|商用利用と声の権利の注意点

AI音声生成とは、文章を入力すると、人が話しているような音声を作って返す技術です。音声合成、テキスト読み上げ、TTS(Text-to-Speech)も同じものを指します。
近い言葉の音声クローンとの違いは、用意された声で読ませるか、特定の人の声を登録して再現するかです。ツールを選ぶときは、日本語の自然さ、商用利用できるプラン、声の権利の3点を見ます。
この記事では、音声生成と音声クローンの違い、ツールの選び方、仕事で使う前の注意点を順に見ていきます。読み終えると、作りたい音声に合うツールと、使う前に確かめることを決められます。
ElevenLabsなどの無料枠と、商用利用できるプランも表にしています!
この記事の監修者

AIリスキル株式会社 代表取締役
AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。
実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など
AI音声生成とは、文章を読み上げ音声にする技術

使い方は、声の一覧から好みの声を選び、読ませたい文章を貼って生成ボタンを押すだけです。聞いてみて、読み間違いや間の取り方を直してから、音声ファイルとして書き出します。
読み間違いは、漢字をひらがなで書き直したり、読点を足して区切りを示したりすると直ります。社名や専門用語は、ツールの辞書に読み方を登録しておくと、毎回直す手間が省けます。
たとえば、研修動画のナレーションを社員が録音する代わりに、原稿を貼って数分で用意できます。商品紹介の動画で、日本語版と英語版の読み上げを同じ原稿から作ることもできます。
電話の自動応答の案内も向いています。営業時間や案内の文面が変わるたびに録音し直す代わりに、文章を直して作り直せば済みます。

声に関わるAIには、似た言葉がいくつかあります。入れるものと出てくるものの向きで分けると、取り違えずに済みます。
| 呼び方 | 入れるもの | 出てくるもの | 代表的なツール |
|---|---|---|---|
| AI音声生成 | 文章と、選んだ声 | 読み上げの音声 | ElevenLabs、CoeFont |
| 音声クローン | 特定の人の声の録音 | その人の声で話す音声モデル | ElevenLabs、HeyGen |
| AI音声入力 | 自分の話し声 | 打ち込まれた文章 | Typeless、Aqua Voice |
| 文字起こしAI | 会議や取材の音声 | 発言を書き起こした文章 | Notta、Rimo Voice |
音声入力と文字起こしは、音声から文章へ向かう逆向きの技術です。音声入力の違いはTypelessとAqua Voiceの比較で、文字起こしは文字起こしAIとはで詳しく見られます。
音声クローンとの違いは「誰の声か」

音声生成で使う声は、ツールが用意した声の一覧から選びます。誰か特定の人の声ではないので、誰の声かを気にせず使えるのが利点です。
音声クローンは、特定の人の声を録音して登録し、その人の声で好きな文章を読ませる技術です。社長の声で毎月の社内メッセージを読ませる、自分の声で英語版のナレーションを作る、といった使い方ができます。
必要な録音の長さは方式で違います。ElevenLabsは、すぐ作れる方式なら1〜2分、作り込む方式なら30〜180分のきれいな録音が要るとしています。
HeyGenは、英語で30秒録音すれば、その声のまま日本語やスペイン語など別の言語でも話させられると案内しています。動画の多言語展開で使われる理由はここにあります。
とはいえ、ナレーションを作るだけなら、クローンが要らない場面のほうが多くあります。話し手が誰かに意味がない研修動画や案内音声は、用意された声で十分で、同意を取る手間もかかりません。
クローンが効くのは、話し手本人の声であることに意味がある場面です。社長のあいさつ、講師の講座、出演者の多言語版など、声で「誰が話しているか」が伝わる使い方に絞ると、権利の確認も最小限で済みます。
ツールは「日本語の声」と「商用利用できるプラン」で選ぶ
主なツールを、得意なことと料金で並べます。料金は2026年10月4日に各社の公式ページで確認した内容です。
| ツール | 得意なこと | 無料で使える範囲 | 商用利用と声のクローン |
|---|---|---|---|
| ElevenLabs | 多言語の自然な読み上げ、感情の付け方の細かい調整 | 月1万クレジット(商用利用は不可) | Starter(月6ドル)から商用利用と簡易クローン、Creator(月22ドル)から本格クローン |
| CoeFont | 1万種類以上の声。声優やナレーターの声も選べる | 無料で始められる。自分の声も約5分の録音で無料作成 | 法人向けのPlusは月55,000円(100万文字、学習に使わない) |
| HeyGen | 声のクローンと動画の吹き替えを一度に作る | 動画は月3本・1分まで、声のクローン1つ | 有料はCreator(月29ドル)から。他人の声は書面での同意が必須 |
| AKOOL | 声のクローンと、155以上の言語への動画翻訳(口の動きも合わせる) | 透かし入りで試せる(声のクローンは有料から) | Starter(年払いで月12ドル)から声のクローン。商用で使えるのはBusiness(年払いで月174.30ドル)から |
日本語のナレーションを中心に作るなら、日本の声優やナレーターの声を選べるCoeFontを先に試します。英語など多言語の動画もあるなら、ElevenLabsも並べて試すと違いがつかみやすくなります。
比べるときは、同じ原稿を両方で読ませます。社名や製品名、数字の読み方は特に差が出やすいので、原稿に必ず入れておきます。
2つのツールの機能はCoeFontとElevenLabsの比較で並べています。
社内の動画マニュアルを英語や中国語でも用意したい会社なら、HeyGenやAKOOLで日本語版を1本作り、同じ声のまま各言語版を作る進め方もあります。
AKOOLは、個人向けのプランと商用で使えるプランが分かれています。広告や販売用の動画に使うなら、どのプランから商用で使えるかを契約前に確かめます。
ほかの読み上げツールや声のツールは、音声生成・読み上げのカテゴリから一覧できます。
仕事で使う前に、商用利用・AI音声の表示・他人の声を確かめる

仕事で使う音声は、公開する前に3つのことを確かめます。どれも、あとから直すのが難しいことです。
社外に出す音声は、公開前に人が通しで聞き、読み間違いと不自然な間がないかを確かめます。AIは同じ漢字でも文脈によって読み方を間違えることがあり、聞かないと気づけません。
そのうえで、次の3つを確かめます。
1つ目は、使っているプランで商用利用できるかです。ElevenLabsの無料プランには商用利用の許諾がなく、広告やYouTubeで使うなら有料プランが前提になります。
2つ目は、AIの音声だと聞き手に伝えるかです。
OpenAIは自社の読み上げ機能について、聞き手にAIが作った声だとはっきり伝えるよう利用規定で求めています。電話の自動応答や動画の概要欄に一言添えるのが簡単な方法です。
3つ目は、他人の声を勝手に使わないことです。
法務省の検討会は2026年夏、声も名前や肖像と同じように保護される対象に含まれるという整理を報告書で示しました。詳しくは法務省の報告書を紹介した記事で見られます。
社員や出演者の声をクローンするなら、本人の同意を書面で取り、使う範囲と期間も決めておきます。
同意書には、どのツールで、何の用途に、いつまで使うかを具体的に書きます。退職したあとも声を使い続けるかどうかは、同意を取る時点で話し合っておくと後でもめません。
声のクローンは詐欺にも使われています。米国の連邦取引委員会(FTC)は、家族の声をまねた電話で至急の送金を求める手口を警告し、電話を切って本人の番号にかけ直して確かめるよう呼びかけています。
まとめ
AI音声生成は、文章を人の声のような音声に変える技術で、特定の人の声を登録して再現するものは音声クローンと呼びます。選ぶときは、日本語の自然さ、商用利用できるプラン、声の権利の3点で比べます。
まず試すなら、ElevenLabsやCoeFontの無料枠で、手元の原稿を1本読ませて聞き比べるのが手軽です。
社内の研修動画や案内音声をAIで作りたいものの、社員の声の扱いや、商用利用の確かめ方をどう社内ルールにするか迷う場合は、運営会社のAIリスキルがご相談を受けています。
この記事の出典
- Pricing(ElevenLabs、2026年10月4日確認)
- Voice cloning(ElevenLabs Docs、2026年10月4日確認)
- AI Voice Cloning(HeyGen、2026年10月4日確認)
- Text to speech(OpenAI API Docs、2026年10月4日確認)
- 肖像、声等の無断利用による民事責任の在り方に関する検討会(法務省、2026年10月4日確認)
- Scammers use AI to enhance their family emergency schemes(米連邦取引委員会、2023年3月公表、2026年10月4日確認)
- AI音声生成(CoeFont、2026年10月4日確認)
- Pricing(HeyGen、2026年10月4日確認)
- 料金プラン(AKOOL、2026年10月4日確認)
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