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AI音声生成とは?音声クローンとの違いは「声を登録するか」|仕組みと選ぶときの確認点

AIツールギャラリー編集部更新: 2026年9月13日
AI音声生成とは?音声クローンとの違いは「声を登録するか」|仕組みと選ぶときの確認点

動画のナレーションや資料の読み上げに、人の声のような音声を用意したいことがあります。そんなときに見かけるのが「AI音声生成」「音声合成」「TTS」という言葉です。

似た言葉に「AI音声クローン」もあり、何がどう違うのか分かりにくいところです。

この記事では、AI音声生成が何を指す言葉なのか、どういう仕組みでテキストから音声ができるのか、音声クローンとは何が違うのかを、実際のサービスの公式説明で整理します。

商用利用の条件は提供元やプランによって違うので、その注意点まで持ち帰ってください!

この記事の監修者

山原 慎也
山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役

AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。

実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など

AI音声生成とは、テキストを音声データに変換する技術

テキストを入力すると音声データが出力される様子を示した図

Google CloudのText-to-Speechは、テキストまたはSSML(音声合成用のマークアップ言語)の入力を、自然な人間の音声のオーディオデータに変換するものと説明しています。

AI音声生成は、この説明が示すとおり、文字で書かれた内容を音声データに変換する技術を指す言葉です。音声合成、Text-to-Speech、TTSはいずれもこの技術を指す呼び方です。

OpenAIのTTS APIでは、対応言語がWhisperモデルに準じており、日本語や英語を含む50言語以上のテキストを音声化できるとしています。対応言語の範囲は提供元によって異なります。

生成AIという広い枠組みの中では、文章や画像だけでなく音声も生成の対象になります。生成AI全体の位置づけは生成AIとはで扱っています。

どういう仕組みでテキストから音声ができるのか

音声ライブラリから声を選び、テキストを入力して生成ボタンを押すと音声が出力される操作の流れを示した図

利用者側から見える操作の流れは、CoeFontの説明が分かりやすい例です。

CoeFontのText-to-Speech Editorでは、まず用意された音声ライブラリから声を選び、テキストを入力欄に書きます。「Generate」を押すとテキストが音声に変換され、聴いて必要な調整をしてからダウンロードする、という流れになっています。

音声を生成する内部処理は提供元によって異なります。ElevenLabsは、感情的な手がかりに反応して内容に合わせた話し方を調整する文脈認識型のモデルを採用しており、あらかじめ決められた発声パターンではなく、動的に音声の特性を予測する設計だと説明しています。

この説明はElevenLabsという1製品の設計方針であり、AI音声生成全般の仕組みとして一般化できるものではありません。

音声クローンとは何が違うのか

あらかじめ用意された音声ライブラリから声を選ぶ読み上げと、利用者自身の声を登録して再現するクローンという、本記事が区別する2つの工程を示した図

「AI音声生成」と近い場所でよく出てくる言葉に「AI音声クローン」があります。

この記事で扱うAI音声生成は、あらかじめ用意された音声ライブラリの声を使ってテキストを読み上げる技術です。

一方でAI音声クローンは、特定の人物自身の声を登録し、その声を再現する技術として、本記事ではAI音声生成と区別します。

Google CloudのText-to-Speechには、既定の音声ライブラリとは別に、利用者自身の声を登録する機能(Chirp 3: Instant Custom Voice)も用意されています。

見た目を人物として映像に表現する側の技術はAIアバターとはで扱っています。本記事は音声だけを対象にしています。

入力と出力の組み合わせ方という、より広い枠組みについてはマルチモーダルAIとはで扱っています。本記事はテキストから音声という1つの組み合わせに絞っています。

特定の人物の声を再現する技術の仕組みや権利上の注意点は、別の記事で扱う予定です。

どんな場面で使われているのか

動画のナレーション、オーディオブック、IVR、ポッドキャストという4つの用途を並べた図

用途の例として、提供元が公式に挙げているものを見てみます。

CoeFontは、YouTubeやTikTokなどの動画コンテンツ、Audibleのようなオーディオブック、PowerPoint資料のナレーション、IVR(自動音声応答)、Spotifyのようなポッドキャスト制作を用途例として挙げています。

ElevenLabsは、会話型AI、ゲーム、オーディオブック、動画配信、ポッドキャスト、アクセシビリティ機能を用途例として挙げています。

両社が共通して挙げているのは、動画やオーディオブック、ポッドキャストのように、あらかじめ用意した原稿を音声にして配信・再生する場面です。

実際にこうした用途で使えるツールの例として、ElevenLabsCoeFontがあります。どちらが適しているかは、対応言語や用途によって変わります。

仕事で使うときの権利・開示の注意点

AI生成音声であることをエンドユーザーに開示する義務と、商用利用がプランによって変わる条件という2つの注意点を示した図

商用利用の可否や条件は、提供元やプランによって違います。

OpenAIのTTS APIの利用ポリシーは、聞いている音声がAI生成であることを、エンドユーザーへ明確に開示するよう求めています。

ElevenLabsは、有料プランでは完全な商用利用権が付与され、YouTubeやポッドキャスト、広告、アプリでの使用が認められるとしています。一方で無料プランは個人利用に限られるとしています。

このように、同じ音声生成サービスでも、プランによって商用利用の可否が変わることがあります。導入前に、利用するプランの利用規約を確認しておくと安心です。

選ぶときに確認すること

対応言語、音声モデルの種類、感情制御の有無、出力形式、商用利用の条件という5つの確認項目を並べた図

どのツールが優れているかではなく、自分の用途に合うかどうかを、次の観点で確認するとよいです。

1つ目は対応言語です。OpenAIのTTS APIは50言語以上、ElevenLabsは音声モデルによって29言語から70言語以上まで幅があるとしています。必要な言語に対応しているかを確認します。

2つ目は音声モデルの種類と感情制御です。ElevenLabsは、オーディオタグでの感情指定や、安定性・類似度・スタイルの数値調整、SSML対応を挙げています。細かい話し方の調整が必要かどうかで、必要な機能が変わります。

3つ目は出力形式です。OpenAIのTTS APIは、既定のMP3のほか、Opus、AAC、FLAC、WAV、PCMに対応しています。動画編集ソフトや配信環境が求める形式に合うかを確認します。

4つ目は商用利用の条件です。前の章のとおり、提供元やプランによって条件が変わるため、導入前に利用規約を確認します。

言語数や出力形式は提供元やプランによって違うので、必要な条件を先に決めてから探すのがおすすめです!

よくある質問

AI音声生成とAI音声クローンの違い、商用利用の可否、無料で使えるかという3つの疑問を並べた図

AI音声生成とAI音声クローンは同じものですか

違います。本記事で扱うAI音声生成は、あらかじめ用意された音声ライブラリの声でテキストを読み上げる技術です。

AI音声クローンは、特定の人物自身の声を登録し、その声を再現する技術です。

商用利用はできますか

提供元やプランによります。OpenAIのTTS APIは、AI生成音声であることの開示を利用ポリシーで求めています。

ElevenLabsは、有料プランでは完全な商用利用権を付与するとしていますが、無料プランは個人利用に限られるとしています。導入前に、利用するプランの利用規約を確認してください。

無料で使えますか

提供元によって異なります。ElevenLabsの無料プランは個人利用に限られており、ElevenLabsで商用利用する場合は有料プランへの加入が前提になります。

対応言語や音声の種類も、無料プランと有料プランで差があることがあります。利用規約と機能一覧をあわせて確認するとよいです。

まとめ

テキストを音声に変換する技術であること、音声クローンとは別工程であること、商用利用は提供元・プラン次第であることという3つの要点を並べたまとめ図

AI音声生成(音声合成・TTS)とは、テキストを音声データに変換する技術です。Google Cloudの説明のとおり、テキストやSSMLの入力を自然な人間の音声のオーディオデータに変換します。

仕組みは提供元によって異なります。CoeFontは音声ライブラリから声を選んで生成する操作フローを、ElevenLabsは文脈に応じて話し方を調整するモデルを、それぞれ自社の設計として説明しています。

特定の人物の声を再現するAI音声クローンとは、本記事では別の技術として区別します。

用途は、動画のナレーションやオーディオブック、IVR、ポッドキャストなど、原稿を音声にして配信・再生する場面が中心です。

商用利用の可否は提供元やプランによって変わります。導入前に利用規約を確認し、必要な言語・機能・出力形式にあわせて選ぶことが大切です。

社内のナレーションや読み上げ音声の導入を相談したい場合はお問い合わせはこちらからご相談ください。

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