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Zero-shot(例を示さない依頼)とは?業務での使い分けと指示の書き方

AIツールギャラリー編集部更新: 2026年9月13日
Zero-shot(例を示さない依頼)とは?業務での使い分けと指示の書き方

AIに会議メモの要点整理や問い合わせの下書きを頼みたいとき、毎回お手本まで用意するのは負担です。まずは指示だけで頼めないか、と考える場面があります。

一方で、答えの書き方がそろわないときや、判断理由を確認したいときは、どこまで指示に書くべきか迷います。例を省くことが、必要な情報まで省くことになってはいけません。

この記事では、Zero-shotの意味、例を示す依頼との使い分け、指示だけで頼むときの組み立て方を整理します。会社で試すときに、入力内容と出力をどう確認するかも扱います。

まずは「何をしてほしいか」と「どんな形で受け取りたいか」を、別々に言葉にしてみましょう。

この記事の監修者

山原 慎也
山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役

AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。

実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など

Zero-shotとは何か

Googleの案内に基づく、Zero-shotでお手本を置かず目的と必要な情報を伝えて依頼する例の構成

Zero-shotは、AIにお手本の入出力例を示さず、指示と必要な情報だけで頼む書き方です。ゼロショットとも呼ばれます。

Googleの公式ガイドでは、例を含まないプロンプトをZero-shot、少数の例を含むプロンプトをFew-shotと区別しています。この違いは、望む答え方の実例を先に渡すかどうかです。

例を示さずに頼む書き方

たとえば、公開済みの資料を読んで要点を三つにまとめるよう頼み、見出しや箇条書きの形式も言葉で指定する方法がZero-shotです。お手本の回答は置きません。

依頼文そのものの意味を確認したい場合は、プロンプトとは何かを参照してください。Zero-shotは、プロンプトの中でも例を置かない頼み方を指します。

指示だけとは情報を省く意味ではない

Zero-shotの「例なし」は、前提資料や条件を渡さない意味ではありません。判断に必要な本文、対象読者、出力の長さなどは、依頼の一部として渡せます。

あらかじめサービスや社内ツールに設定しておく指示とは役割も異なります。システムプロンプトとは何かでは、そのような常設の指示を解説しています。

なぜ例が無くても答えが返るのか

Googleの案内に基づく、例を含まない質問と回答、指示・必要な文脈の関係を示す図

Zero-shotでは、利用者が今回のお手本を入力しなくても、AIが指示に対して回答を返すことがあります。Googleの公式ガイドにも、例を含まない質問へ回答するZero-shotの例が示されています。

ただし、ここから個々の製品の内部処理を一律に説明することはできません。使うモデル、設定、渡した資料によって出力は変わるためです。

製品の内部処理は一律に説明できない

「例がなくても答える」ことは、結論が正しいことを意味しません。AIがなぜその文を選んだかを、利用者がそのまま監査できる形で示すとは限りません。

理由の説明を求められる業務では、出力の文章だけで判断を終えず、参照した資料と確認者を別に置きます。説明の読みやすさと、内容の正しさは分けて確認します。

依頼に必要な情報は別に渡せる

Googleは、解くために必要な指示や情報をプロンプトに含めることで、制約や詳細を理解しやすくなると案内しています。例を置かない場合ほど、今回の仕事に必要な材料を明示する意味があります。

たとえば社内の制度を説明させるなら、AIの一般的な知識だけに任せず、確認してよい制度文書や公開ページを対象として示します。資料にないことは「確認できない」と返すよう、あらかじめ頼むこともできます。

例を示す場合とどう使い分けるのか

OpenAIとAnthropicの各案内に基づく、Zero-shotから試す例と、出力の型や判断基準を例で示す選択肢を分ける判断図

判断の起点は、目的、対象、出力の形を言葉だけで共有できるかです。共有できる仕事なら、Zero-shotから小さく試せます。

OpenAIは、まずZero-shotを試し、必要ならFew-shotへ進む順を例示しています。これはOpenAIの案内であり、すべての製品や業務で同じ結果になるという意味ではありません。

言葉で共有できる仕事から始める

たとえば「この公開資料を、営業会議向けに三つの要点へまとめる」のように、対象と受け取り方を言葉で指定できる仕事は、例なしで確認しやすい候補です。最初は公開してよい題材で、出力を読んでから次を決めます。

内容が事実に合うか、必要な項目が欠けていないか、読者に伝わるかを確認します。一度の出力で採否を決めず、依頼文と結果を並べて見直します。

型や判断基準を見せたいときは例を検討する

分類名の選び方、言い回し、項目の順番などを、言葉だけでは共有しにくいことがあります。この場合は、お手本の入出力例を示す頼み方を検討します。

Anthropicは、例を出力形式、トーン、構造を導く方法の一つとして案内しています。本記事では例の選び方や数には踏み込まず、例を使う頼み方は対になるFew-shot記事で扱う範囲です。

指示だけで頼むときは何を書くとよいのか

Zero-shotの依頼を目的と対象と材料と出力と未確認時の扱いに分けて書く図

指示だけで頼むときは、依頼を一文で長くするより、目的、対象、材料、出力、制約を分けます。OpenAIは、望む文脈、結果、長さ、形式、文体を具体的にすることを案内しています。

項目を分けても、期待どおりの結果を約束するものではありません。何を確認したい依頼なのかを、利用者自身も読み返しやすくするための形です。

目的と対象を先に書く

最初に、誰が何のために使う出力かを書きます。次に、AIが扱う資料や対象範囲を示します。

たとえば公開済みのFAQを使う場合は、営業会議で確認するため、FAQの記載だけを基に、顧客が迷いやすい点を三つにまとめる、と分けて頼めます。対象外の情報を補わないようにする条件も加えられます。

出力と未確認時の扱いを決める

受け取りたい形は、箇条書き、表、短い説明文など、用途に合わせて指定します。文字数、項目数、対象読者も必要に応じて書きます。

資料に根拠がないことは推測せず「確認できない」と書く、確認が必要な点を最後に分ける、といった扱いも指定できます。出力後には、その「確認できない」が妥当かを資料と照合します。

業務で使うときは何に気をつけるのか

業務でZero-shotを使う前に入力内容と参照資料と人の確認を分けて見直す図

業務で使うときは、依頼文も確認対象です。例がないからといって、入力する資料や情報の扱いを確認しなくてよいわけではありません。

個人情報保護委員会は、個人データを含むプロンプトを入力する際、利用目的との関係や、サービス提供者が入力データを応答以外の目的で扱う場合の学習利用の有無などを十分に確認するよう注意喚起しています。これは個別の利用可否をこの記事で判断するものではありません。

理由欄を根拠資料の代わりにしない

理由の説明を求められる仕事では、出力に「判断理由」「参照した資料」「確認が必要な点」を分けて返すよう頼めます。確認する人が、どこを見直すかをそろえやすくなります。

ただし、その理由欄はAIが生成した文章です。AIの内部処理をそのまま開示するものでも、結論が正しいことを証明するものでもありません。

重要な判断では、元の資料、担当者の確認、必要な承認手順を残します。理由がもっともらしいかではなく、資料に照らして説明できるかを確認します。

入力内容と利用条件を確認する

個人情報保護委員会とAI事業者ガイドラインは、ともにAIへ個人情報を入力する際の留意を示しています。入力前に、利用中のサービスやプランの案内と、会社で扱う情報のルールを確認する必要があります。

確認する項目は、入力する資料に個人情報や社外秘が含まれるか、入力や出力がどう扱われると案内されているか、誰が結果を確認するかです。この記事だけで、特定のサービスや社内利用の可否を結論づけることはできません。

まとめ

Zero-shotを公開してよい題材で試し出力を確認して例が必要かを判断する流れ

Zero-shotは、お手本の例を置かずに、指示と必要な情報でAIへ頼む書き方です。目的、対象、出力の形を言葉で共有できる仕事から試すと、例が必要かを見極めやすくなります。

例なしで始めることと、確認を省くことは別です。入力する情報、参照資料、出力の根拠、最終確認の担当を分けておきます。

最初の依頼を確認表にする

最初は公開してよい題材で、目的、対象、出力、未確認時の扱いを書き出します。結果を資料と照合し、型や判断基準を言葉だけで共有しにくければ、例を示す頼み方を次に検討します。

会社で試す業務、確認すべき情報、レビューの進め方を整理したい場合は、お問い合わせはこちらからご相談ください。

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