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シャープが9月からAIサーバーの受注開始。NVIDIAのGPUを積んだ機械を自社ブランドで国内販売へ

AIツールギャラリー編集部更新: 2026年9月5日
シャープが9月からAIサーバーの受注開始。NVIDIAのGPUを積んだ機械を自社ブランドで国内販売へ

シャープが2026年8月7日に開いた第1四半期の決算説明会で、AIサーバー事業の受注活動を9月に始めると発表しました。親会社である鴻海精密工業の調達力と製造力を生かし、米NVIDIAのGPU(画像処理用の半導体)を載せたサーバーをシャープブランドで国内向けに販売するという内容です(MONOistITmedia NEWS)。ただし売り上げとして数字に乗るのは2027年度以降になる見込みです。

同じ日に、シャープは2027年3月期の通期見通しを引き下げてもいます。これから伸ばしたい事業と、いま利益を削っている事業が、ひとつの決算の中に並んだかたちです。

この記事の監修者

山原 慎也
山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役

AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。

実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など

9月の説明会に合わせて受注を始める

シャープは2026年6月の事業説明会の時点で、鴻海の調達力と製造力を生かした国内向けAIサーバー事業に2027年度までに参入すると発表していました。今回はその時期がもう少し具体的になり、9月をめどに開く事業説明会に合わせて受注活動を始めるとMONOistが伝えています

会見では社長執行役員CEOの河村哲治氏がAIサーバーのモックアップを披露しました。

NVIDIAの「Blackwell GPU」を搭載した「RTXサーバ」をシャープブランドで展開するために準備している

鴻海との関係を深める動きも続いていて、10月には台北市内湖にある鴻海の中央研究所の隣に、シャープが新しい拠点を設ける方針です。

本業は円安と原材料高で下方修正

一方で、同日発表された通期の見通しは下向きでした。2027年3月期の連結純利益は前期比47.3%減の250億円となる見込みで、期初予想から170億円の引き下げです。営業利益も190億円引き下げて300億円としています(ITmedia NEWS)。

  • 樹脂や燃料の価格上昇による営業利益へのマイナス影響が約100億円
  • 為替の影響が約90億円で、1円の円安が利益を約24億円押し下げるとしています
  • 売上高の見通しは1兆7700億円のまま据え置き

直前の4月から6月の四半期も、売上高は前年同期比7.9%減の4352億円、純利益は88.6%減の31億円でした。AIサーバーは、この足元の数字を埋める話ではなく、その先に置かれた事業です。

クラウドで使うAIと手元に置くAI

多くの人が普段使っている生成AIサービスは、事業者側のデータセンターにある計算機を借りて動いています。手元のパソコンやスマートフォンは、画面と入力を担当しているだけです。

AIサーバーはその計算機のほうにあたります。自社で買って自社の中に置けば、社内のデータをどこまで外に出すかを自分たちで決められる余地が生まれます。国内メーカーが自社ブランドで売るという話は、この選択肢が身近な取引先から買えるものになっていく、という文脈で読むとわかりやすくなります。

AIツールギャラリーの視点

個人で使う分には、当面この発表で何かが変わるわけではありません。今日からできることがあるとすれば、勤務先で「うちのデータを外部のAIに入れていいのか」が決まっているかを一度確かめておくことです。答えが「決まっていない」なら、ChatGPTClaudeのような手元で使えるサービスの設定を見直すほうが先に効きます。社内に機械を置く話が現実味を帯びるのは、その整理が済んだ後です。

わかっていないこと

  • 価格や販売台数の目標は、今回の発表では示されていません
  • どの規模の企業を主な相手にするのかも、9月の説明会待ちです
  • 受注が始まっても、納入までのリードタイムがあるため売上計上は2027年度以降とされています

9月の事業説明会で条件が具体的になれば、この記事に追記します。国内でAIサーバーを買えるようになったとき、実際に手を挙げるのはどんな会社なのか。そこはまだ誰にもわかりません。

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