Anthropicが8月末にもIPO申請、調達額はSpaceXの862億ドル超えも視野に

AIチャットボット「Claude」を手がけるAnthropicが、早ければ8月末にも新規株式公開(IPO)の申請書類を公開する準備を進めていることが、事情に詳しい関係者の話としてBloombergの取材でわかりました。調達額はイーロン・マスク氏のSpaceXが記録した過去最大級のIPO(862億ドル)に匹敵するか、それを上回る規模になる見通しだといいます。
直近の投資家向け説明会でも企業価値については明言を避けているといい、AI業界の巨額投資ブームがどこまで株式市場に波及するのか注目が集まっています。
この記事の監修者

AIリスキル株式会社 代表取締役
AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。
実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など
上場の時期と規模はどこまで固まっているのか
ITmediaの報道によると、Anthropicは6月に米証券取引委員会(SEC)へ非公開でIPO申請書類の草案をすでに提出済みです。正式な申請書類の公開は早ければ8月末にも行われる見通しで、最高財務責任者(CFO)のクリシュナ・ラオ氏が主導する投資家向け説明会も進んでいます。調達額や株価はまだ固まっておらず、今後変わる可能性があるとされています。
- 主幹事はモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースの3行
- 創業者らの経営権を強めるため、複数議決権株式の導入も検討中とされています
SpaceXの記録がなぜ基準になるのか
比較対象になっているのは、イーロン・マスク氏が率いるSpaceXが達成したIPOです。当初の調達額は750億ドルでしたが、株価上昇時に行使される追加売り出し(オーバーアロットメント)分を加えると、最終的に862億ドルに達し、史上最大の新規株式売り出しになりました。
AnthropicのIPO規模の目標は、SpaceXが記録した862億ドルに匹敵するか、それを上回る水準だとみられています。
業績はどれくらい伸びているのか
急成長の背景には売上の急拡大があります。2026年4〜6月期の売上高は115億ドル超と、前年同期の7億8700万ドルから大きく伸びました。7月末時点の年換算収益(ラン・レート)は650億ドルに到達しています。5月には650億ドルを調達し、企業価値は965億ドルに達しました。これは、OpenAIが3月に1220億ドルを調達した際の企業価値852億ドルを上回る水準です。
一方で2025年通期の純損失は約420億ドルにのぼり、前年の83億ドルからおよそ5倍に膨らみました。2026年4〜6月期は調整後営業利益が黒字に転じたとされていますが、AIモデルの開発と運用には巨額の投資が続いています。
OpenAIとの上場レースはどうなっているのか
Anthropicは、ライバルのOpenAIより先に株式市場デビューを果たすことを目指しているとされます。OpenAIは2027年の上場を検討していると報じられており、両社とも非公開の形でIPO申請を済ませている段階です。
AIツールギャラリーの視点
Claudeを日常的に使っている読者にとって、運営会社の上場準備は縁遠く感じるかもしれません。ですが、大型の資金調達に成功すれば、モデル開発やインフラへの投資余力が増し、Claudeの新機能や性能改善のペースに影響する可能性があります。Claudeのツールページでは最新の機能や料金プランをまとめているので、上場のニュースとあわせて動向を追ってみてください。
わかっていないこと
IPOの具体的な調達額や上場時期、想定される企業価値はまだ確定しておらず、Anthropicは取材に対し即座にコメントしていません。申請書類が実際に公開され、詳しい内容がわかり次第、この記事に追記します。
関連AIツール
この記事は役に立ちましたか?
感想は、今後の記事改善に活用します。
関連記事

OpenAIの新型AIスピーカーはドーナツ型、価格300〜400ドルとBloombergが報道
OpenAIが開発中の新型AI機器はドーナツ型でホッケーパックほど、価格は300〜400ドル程度になる見通しとBloombergが報道。OpenAIの公式発表ではありません。

Anthropicの四半期売上高がOpenAIを初めて逆転、Claude Codeの企業導入が追い風に
Anthropicの四半期売上高が115億ドル超でOpenAI(67億ドル)を初めて逆転したとBloombergとWSJが報道。牽引役はコーディング特化のClaude Codeとみられます。

AIの記事「タダ乗り」を防ぐ対価還元、KDDIとソフトバンクが新サービスを開始
KDDIが対話型AI「Buffmee」を、ソフトバンクがデータ基盤「GaranAI」を相次いで開始。AIに使われた記事へ出版社への対価を戻す仕組みで、送客型と利用料分配型に分かれます。

AmazonがClaude利用の社内ツールで予算860%超過。約2.8億円の請求に5カ月気づかず
米Amazonの社内でAI利用コストが予算を大幅に超過。Claude Sonnetを使った社内ツール1本で約180万ドル、予算比860%超の請求に5カ月気づかなかったと報じられています。
次のAIツール選びへ
気になるツールを並べて、料金や特徴の違いを確認できます。

