コネクタとは?MCPとの違いと権限の範囲|Anthropic・OpenAI・Manusの仕様で整理

AIツールの設定画面で「コネクタ」という項目を見かけることが増えています。Slack、Gmail、Notionなどを選ぶと、外部サービスとつなげられる項目です。
最近よく聞く「MCP」という言葉と同じものなのか、つなぐと自分のアカウントのどこまでアクセスされるのか、分かりにくいところです。
この記事では、コネクタが何を指す言葉なのか、MCPとの関係、つなぐとどこまでアクセスされるのかを、Anthropic・OpenAI・Manusの公式ドキュメントに沿って整理します。
つなぐ前に何を確認すればいいかまで、この記事で持ち帰ってください!
この記事の監修者

AIリスキル株式会社 代表取締役
AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。
実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など
コネクタとは、AIツールが外部サービスへあらかじめ用意した接続

コネクタ(Connector)は、AIツールが外部のアプリやサービスへあらかじめ用意した接続を指す言葉です。
Anthropicの公式ヘルプセンターは、Claudeのコネクタについて、接続したサービスのデータを取得したり、そのサービス内で操作を実行したりできる機能と説明しています。
同ページによると、コネクタを通じたアクセスは、ユーザーがそのサービスで元々持っている権限の範囲に限られます。新しい権限が作られるのではなく、既存の権限がそのまま引き継がれる、という説明です。
OpenAIやManusの公式ドキュメントでも、コネクタはGoogle Drive、Dropbox、Notionといった特定のサービスへの接続をあらかじめ用意した機能として説明されています。
外部サービスとやり取りする主体は、AIエージェントであることが多く、コネクタはそのエージェントが使う接続先の1つという位置づけです。
接続先を実際に呼び出す仕組みはツール呼び出し(Tool Calling)で扱っています。コネクタは接続そのものを指す言葉で、呼び出しの仕組みそのものではありません。
コネクタは、その規格の上に作られた個々の接続機能を指すことが多い言葉です。
Manusの公式ドキュメントは、MCPをManusのようなAIエージェントを外部ツールへつなぐオープンスタンダードと説明したうえで、コネクタをその上に作られた事前構築済みの統合と位置づけています。
OpenAIのAPIドキュメントは、コネクタをGoogle WorkspaceやDropboxのような人気サービス向けにOpenAIが保守するMCPのラッパーと説明しています。
任意のMCPサーバーを指定する接続とは別に、コネクタは専用の識別子で呼び出す仕組みになっています。
一方で、Difyの公式ブログは、Google DriveやNotionへの接続機能を「Connector」という言葉で説明していますが、同じページにMCPへの言及はありません。この機能がMCPを使って作られているかどうかは、公開情報からは確認できませんでした。
つまり、コネクタという名称だけでは、MCPを利用しているかどうかは判断できません。「コネクタ=MCP」と言い切ることはできません。
コネクタの追加方法、Claudeでは2種類、OpenAI APIでは指定の仕方が違う

Claudeのコネクタには、追加方法が大きく2種類あります。
1つ目は、サービス提供元があらかじめ用意したコネクタです。Anthropicの公式ヘルプセンターによると、Claudeにはコネクタディレクトリがあります。
そこからAnthropicが事前に検証したコネクタ(Linear、Slack、Google Driveなど)を選んで接続できます。
2つ目は、利用者が自分で追加するコネクタです。同ページによると、利用者は既存のリモートMCPサーバーを指定するか、自分でMCPサーバーを構築して接続できます。
OpenAIのAPIドキュメントでは、呼び出し方の指定が異なります。あらかじめ用意されたコネクタは専用の識別子で呼び出す一方、任意のMCPサーバーはサーバーのアドレスを直接指定する形で呼び出します。
Claudeのカスタムコネクタは、対応できるサービスの幅が広がる一方、接続先の信頼性を利用者自身が見極める必要があります。
Manusのコネクタ機能の具体的な操作画面や設定手順は、Manusコネクタ機能の使い方で詳しく扱っています。
つなぐと、自分のアカウントのどこまでアクセスされるのか

つないだからといって、アカウントの全体が無制限に開放されるわけではありません。ただし、具体的にどこまでアクセスできるかの決まり方は、製品によって異なります。
Anthropicの公式ヘルプセンターは、コネクタのアクセス範囲を、利用者がそのサービスですでに持っている権限までと説明しています。自分がアクセスできないファイルやレコードには、コネクタも到達できません。
同ページによると、Claudeのコネクタは読み取り専用の操作と、書き込み・削除を伴う操作を分けて管理でき、それぞれに「常に許可」「都度確認」「禁止」を選べます。
OpenAIのAPIドキュメントは、コネクタの利用にOAuthのアクセストークンが必要だと説明しています。既定ではデータを共有する前に利用者の承認を求め、承認を省略する設定に変更することもできるとしています。
Manusの公式ドキュメントは、コネクタの認証にOAuth 2.0を使い、Manusが何にアクセスできるかは利用者が指定すると説明しています。
権限の具体的な選択肢は、コネクタの種類とサービスによって変わります。導入前に、実際の設定画面で何を選べるかを確認することが欠かせません。
社内の文書やチャットを検索してAIが答える仕組みはRAGで扱っています。コネクタは、その検索対象になる社内サービスへの入り口の1つという位置づけです。
導入前に確認すること

コネクタを導入する前に、確認しておくとよい点があります。
まず、提供元の信頼性です。Anthropicの公式ヘルプセンターは、信頼できるサーバーだけに接続すること、権限のリクエスト内容を慎重に確認することを注意点として挙げています。悪意のあるMCPサーバーが、隠れた指示を含んでいる可能性にも触れています。
次に、権限の粒度です。読み取り専用に絞れるか、書き込み・削除まで許可するかは、業務上必要な範囲だけに留めることが基本です。
最後に、組織側の有効化です。Anthropicの公式ヘルプセンターによると、Team・Enterprise向けのプランでは、管理者がコネクタを組織単位で有効にしたあとでなければ、メンバー個人は使えません。
会社で使う場合は、担当者の判断だけで接続を広げず、社内のルールに沿って進めることが大切です。
「コネクタ」という呼び方は製品によって指すものが違う

本記事で参照したClaudeのカスタムコネクタ、OpenAI API、Manusの資料では、コネクタはいずれもMCPと関連付けて説明されています。
一方でDifyの公式ブログは、Google DriveやNotionへの接続機能を「Connector」という言葉で紹介していますが、同じページにMCPへの言及はありません。
似た言葉として、Agent Skillsがあります。Agent Skillsは手順やノウハウをまとめた単位を指す言葉で、外部サービスへの接続経路を指すコネクタとは対象が異なります。
つまり、「コネクタ」という呼び方が何を指すかは、製品ごとの説明を確認する必要があります。同じ言葉でも、実装や仕組みまで同じとは限りません。
呼び方が同じでも、権限の説明は製品ごとに読み直してください!
よくある質問

コネクタとMCPは同じものですか
同じではありません。MCPはAIアプリと外部のデータやツールをつなぐための規格で、コネクタはその規格の上に作られることが多い、個々の接続機能です。
ただし、コネクタという呼び方が、資料からMCPとの関連が確認できない製品で使われている例もあります(本記事のDifyの例を参照)。「コネクタ」と聞いたら、その製品がMCPをどう使っているかを個別に確認する必要があります。
コネクタをつなぐと、アカウントを乗っ取られませんか
Anthropicの公式ヘルプセンターは、コネクタのアクセス範囲を利用者が元々持っている権限までと説明しており、権限が新しく作られるわけではないとしています。
一方で、信頼できない提供元のコネクタを追加すると、その権限の範囲内で意図しない操作が行われるリスクは残ります。提供元の確認と、権限リクエストの内容確認は欠かせません。
コネクタの有効化は誰が行うのですか
Anthropicの公式ヘルプセンターによると、ClaudeのTeam・Enterprise向けのプランでは、管理者が組織単位でコネクタを有効化したあとに、メンバー個人が接続する流れになります。
個人向けプランでの設定主体や、他の製品・プランでの扱いは、それぞれの公式ドキュメントで確認してください。
まとめ

コネクタとは、AIツールが外部のアプリやサービスへあらかじめ用意した接続を指す言葉です。
MCPは規格そのもの、コネクタはその上に作られることが多い個々の接続機能です。ただし、コネクタという名称だけでは、MCPを利用しているかどうかは判断できません。
Claudeでは、つないだ後にアクセスできる範囲は利用者がそのサービスで元々持っている権限までで、読み取りと書き込み・削除の区分・承認設定を選べます。OpenAI APIはOAuthの承認設定、Manusは利用者が指定する許可範囲というかたちで、権限の調整方法を説明しています。
導入前には、提供元の信頼性、権限の粒度、組織側の有効化状況を確認してください。
社内でどのサービスをどこまで接続してよいか整理したい場合は、お問い合わせはこちらからご相談ください。
この記事の出典
- Use connectors to extend Claude's capabilities(Claude Help Center、2026-09-13確認)
- Get started with custom connectors using remote MCP(Claude Help Center、2026-09-13確認)
- MCP and Connectors(OpenAI API Docs、2026-09-13確認)
- MCP Connectors(Manus Docs、2026-09-13確認)
- Introducing Knowledge Pipeline(Dify Blog、2026-09-13確認)
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