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Alibabaが「Qwen3.8-Max」を発表。一部のコーディング試験でFable 5超え、公表スコアは全て自社測定

AIツールギャラリー編集部更新: 2026年9月16日
Alibabaが「Qwen3.8-Max」を発表。一部のコーディング試験でFable 5超え、公表スコアは全て自社測定

中国のAlibaba Cloudが2026年8月3日、大規模言語モデル「Qwen3.8-Max」を発表しました。総パラメーター数は2.4兆。同社が公開した比較表では、コマンド操作をともなうコーディングの試験でClaude Fable 5を上回った一方、別のコーディング試験では下回っています(ITmedia AI+)。API料金は100万トークンあたり入力2ドル、出力6ドルです。

ただし、この表に並ぶ数値は、競合モデルのスコアも含めてすべてAlibaba自身が測定したものです。第三者による独立した検証は、発表の時点ではまだ出ていません。

この記事の監修者

山原 慎也
山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役

AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。

実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など

発表されたのは何か

Qwen3.8-Maxは、質問ごとに一部の専門家モデルだけを動かす混合エキスパート(MoE)という構成を取っています。現時点ではっきりしているのは次の点です。

  • 総パラメーター数は2.4兆で、Qwenシリーズで最大規模とされます
  • 「Qwen Studio」で試用でき、APIは「QwenCloud」から利用できます
  • モデルの重みを翌週に公開する予定で、中規模の「Qwen3.8-27B」も合わせて公開するとしています
  • Max級のモデルで重みが公開されるのは初とされます

重みの公開は、自社のサーバーで動かしたい企業にとっては大きい話です。これまでMax級はAPI経由でしか使えませんでした。

「Fable 5超え」はどこまで本当か

比較表を項目ごとに見ると、勝ち負けは分かれています。apidogがまとめた表では、Terminal-Bench 2.1はQwen3.8-Maxの86.6に対してFable 5が84.6、GPT-5.6 Solが88.8。ソフトウェアの修正力をみる「SWE-bench Pro」では、Qwen3.8-Maxの67.7に対してFable 5が80.0、GPT-5.6 Solが64.6でした。

誰が測ったかで意味が変わる

同じ記事は、コーディング系の項目の多くがClaude Codeの環境で実行されたこと、一部のベンチマークはQwenチーム自身が作ったものであることを指摘しています。Fable 5の結果には、処理が別の経路に切り替わった可能性を示す注記も付いているとされます。

ベンチマークの点数は、誰がどの条件で測ったのかを確かめるまで、意味が決まりません。

いま言えるのは「Alibabaの計測では一部の項目でFable 5を上回った」までです。これを「Fable 5より賢い」と読み替えるのは早すぎます。

AIツールギャラリーの視点

新しいモデルが出たとき、点数表より先に確かめたいのは料金と使える場所です。入力2ドル・出力6ドルという設定は、現行の最上位クラスと比べれば安い部類に入ります。まずは普段使っているChatGPTClaudeにいつもどおりの指示を出し、同じ指示をQwen Studioにも渡して見比べてください。自分の用途では差が出ない、という結論も十分にありえます。

自分の仕事にどう関わるか

日常の文章作成や調べものが中心なら、乗り換えを急ぐ理由は今のところありません。効いてくるのは、コードを書かせる人と、社内にモデルを置きたい人です。重みが公開されれば、外部にデータを出さずに動かす選択肢が増えます。

わかっていないこと

実際に動かした人の評価はこれからです。加えて、次の点は確定していません。

  • 推論時に動く有効パラメーター数は公表されていないと報じられています
  • 重みを公開する際のライセンス条件は明らかになっていません
  • 自律的に開発を続けられる期間について、報道では10日を超えるとするものと16日間とするものがあり、一致していません

独立した検証結果と重みの公開条件がわかりしだい、この記事に追記します。自社採点で並んだ数字が、他人の手で測っても残るのかどうか。そこが次の見どころです。

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