ディープラーニングとは?機械学習との違いは「層の数」|仕組みと使われる場面

生成AIや画像認識サービスの説明で、ディープラーニング(深層学習)という言葉を見かけることがあります。以前から聞く「機械学習」という言葉との関係が分かりにくい言葉の一つです。
この記事では、ディープラーニングが何を指す言葉なのか、機械学習の中で何が「深い」のか、なぜ最近よく使われるようになったのかを順に整理します。
「機械学習の一種」という位置づけを押さえると、他の用語も理解しやすくなりますよ!
この記事の監修者

AIリスキル株式会社 代表取締役
AIツールギャラリーを運営するAIリスキル株式会社の代表取締役。企業・自治体向けの生成AI研修とAI導入支援を手がけています。
実績: 大阪・関西万博 公式プログラム「AI HEROES COLLECTION」司会進行 / 神戸市デジタル人材育成エコシステム構築事業の運営 / MBS「せやねん!」「よんチャンTV」に生成AIの専門家として出演 / Felo日本初コアアンバサダー / Genspark第1期公式アンバサダー / Skywork公式アンバサダー / AKOOL公式パートナー など
ディープラーニングとは、多層のニューラルネットワークを使う機械学習の一種

IBMの説明では、ディープラーニングは機械学習の一種であり、人間の脳の構造にインスピレーションを受けた多層ニューラルネットワークによって駆動されるとされています。
同じくIBMの説明によると、従来の機械学習アルゴリズムが明確に定義された数学的論理を使うのに対し、ディープラーニングは多くの相互接続された層の「ニューロン」から構成されている点が特徴です。
NVIDIAの説明でも、ディープラーニングは機械学習の部分集合であり、多層の人工ニューラルネットワークを使うことで、物体検出や音声認識、言語翻訳などのタスクで高い精度を実現しているとされています。
ネットワークの構造は、データを受け取る入力層、大半の学習が起こる複数の隠れ層、最終的な予測を出す出力層の3種類に分かれます。層と層の間の接続には重みがあり、学習の過程で調整されます。
機械学習とニューラルネットワークという2つの言葉の違いをもう少し詳しく知りたい場合は、機械学習とニューラルネットワークの違いもあわせてご覧ください。
機械学習の中で何が「深い」のか

「深い」という言葉が指す条件は、資料によって説明の粒度が異なります。
Googleの機械学習用語集は、隠れ層が2つ以上のニューラルネットワークをdeep modelと呼ぶと定義しています。これはGoogleの用語集における最小限の条件で、業界共通の厳密な閾値が別に決まっているわけではありません。
NVIDIAの説明では、機械学習との違いとして、人間が特徴量をあらかじめ設計しなくても、データから自動的に表現を学習できる点を挙げています。
NVIDIAの説明によれば、たとえば画像を扱う場合、従来の手法では「輪郭」や「色の濃淡」といった特徴を人が定義していましたが、ディープラーニングではその特徴自体をデータから学習するとされています。
NVIDIAの説明によると、各層は前の層の出力を入力として受け取ります。複数層の非線形な特徴を学習したうえで、最終層でそれらを組み合わせて予測を作ります。
なぜ最近よく使われるようになったのか

ディープラーニングという考え方自体は古くからありますが、実用面で注目されるようになった時期については、IBMは2000年代後半から2010年代初期にかけてとしています。
IBMが転機の一つとして挙げているのは、高性能なGPUの進歩により、大規模な計算を並列に処理できるようになったことです。ディープラーニングのネットワークは計算が並列化しやすい構造を持っており、NVIDIAはこの構造がGPUの仕組みと相性が良いと説明しています。
画像認識の分野での研究例としては、2012年にNeurIPS(当時のNIPS)で発表された論文があります。5つの畳み込み層と2つの全結合層からなるネットワークを使ったものです。
この論文は、ILSVRC-2010のテストセットでtop-1エラー率39.7%、top-5エラー率18.9%という結果を示しました。
この論文が業界全体の転換点だったと断定できる一次情報は確認できていません。あくまで、この時期に画像認識の分野で成果を示した研究例の一つとして紹介します。
どんな場面で使われているのか

IBMとNVIDIA、いずれの説明でも、画像認識や物体検出といったコンピュータビジョンの分野が代表的な応用例として挙げられています。
音声認識や言語翻訳もよく挙げられる応用例です。NVIDIAは会話型AIや音声アシスタントを、IBMは音声認識と自然言語処理をそれぞれの応用例として説明しています。
IBMの説明では、生成AIもディープラーニングによる多層ニューラルネットワークを基盤にしているとされています。生成AIの種類や仕組みそのものは、そちらの記事で扱っています。
ニューラルネットワークが学習の過程で作り出す数値表現の実例は、エンベディングで扱っています。
気をつけたいこと

ディープラーニングは万能の手法ではありません。導入すれば必ず精度が上がるとは限らず、効果はデータの量や計算資源、扱う課題の種類によって変わります。
IBMの説明によると、学習には比較的多くのデータと計算資源が必要になることがあります。GPUによる並列計算が使われる背景には、この計算量の大きさがあります。
もう一つの留意点として、IBMは、ネットワークがなぜその予測を出したのかを人が説明しづらい場合があることを挙げています。
「層が多い=常に高性能」ではなく、扱う課題やデータに合っているかどうかが大切です!
よくある質問

機械学習とディープラーニングは同じものですか
同じではありません。IBMやNVIDIAの説明では、ディープラーニングは機械学習という大きな分類の中にある、多層のニューラルネットワークを使う手法の一つとされています。
学習にはGPUが必須ですか
NVIDIAの説明によると、ディープラーニングのネットワークは並列計算に向いた構造を持ち、GPUと相性が良いとされています。ただし、これはGPUを扱う企業自身の説明であり、GPU以外の計算資源が一切使えないという意味ではありません。
導入すれば常に精度が上がりますか
とは限りません。効果はデータの量や質、計算資源、扱う課題の種類によって変わります。IBMやNVIDIAの説明も、特定のタスクで高い精度を実現していると述べているに留まり、あらゆる場面で優れているとは説明していません。
ファインチューニングや推論モデルなど、ディープラーニングで学習された大規模なモデルを土台にした発展的な話題は、ファインチューニングや推論モデルで扱っています。
まとめ

ディープラーニングとは、IBMやNVIDIAの説明によれば、多層のニューラルネットワークを使う機械学習の一種です。
機械学習の中で何が「深い」のかについては、Googleの用語集が隠れ層2つ以上であることを最小限の条件として挙げています。NVIDIAの説明では、特徴量を人が設計せずデータから自動的に学習できる点も、機械学習全体との違いとして挙げられています。
実用面で注目されるようになった時期はIBMによれば2000年代後半から2010年代初期で、GPU計算力の向上が背景の一つとされています。ある特定の研究がその転換点だったと断定できる一次情報は確認していません。
画像認識、音声認識、生成AIなど幅広い場面で使われている一方、IBMの説明によれば、効果はデータ量や計算資源、課題の種類によって変わり、判断根拠を人が説明しづらい場合もあります。
ディープラーニングを使った施策の相談はお問い合わせはこちらからご相談ください。
この記事の出典
- What Is Deep Learning? - IBM(IBM、2026-09-13確認)
- What Is Deep Learning? - NVIDIA(NVIDIA、2026-09-13確認)
- Machine Learning Glossary - Google for Developers(Google、2026-09-13確認)
- ImageNet Classification with Deep Convolutional Neural Networks - NeurIPS 2012(NeurIPS、2026-09-13確認)
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