もう「完璧なプロンプト」に悩むのはやめよう

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山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役。日本最大級の生成AIメディア「AIツールギャラリー(累計100万PV超)」を運営し、これまでに600以上のAIツールを検証、1000以上の記事を執筆。
大阪を拠点に、法人向けの生成AI顧問や研修、各種生成AIサービスを提供しています。

「AIに指示を出すのは難しい」と思っていませんか?

実は2025年、もはやあなたが思うほど完璧なプロンプトは必要ないんです。でも一部のシーンではまだ重要。600以上のAIツールを検証してきた私が、本当に知っておくべきAIとの新しい付き合い方をお伝えします。

2025年、AIとの付き合い方が変わった

ここ数年、プロンプトエンジニアリングというキーワードが飛び交い、「AIから良い回答を得るコツ」として様々なテクニックが語られてきました。私自身、AIツールギャラリーの運営を通じて無数のAIツールと向き合い、プロンプトの工夫で出力が劇的に変わる様子を見てきました。

でも正直に言いましょう。2025年の今、その状況は大きく変わっています。

プロンプトの「呪文」時代は終わった

  • 「詳細に指示を書け」
  • 「ステップバイステップで考えさせろ」
  • 「ペルソナを設定しろ」

…そんなテクニックが必須だった時代がありました。私も何度、プロンプトを練り直したことか。

でもClaudeやChatGPTの最新版を使っていると気づくはずです。今や普通に話しかけるように質問しても、十分に高品質な回答が返ってくるようになっています。

例えば以前なら:

あなたは優秀なビジネスコンサルタントです。次の製品アイデアについて、市場性・実現可能性・収益性の3つの観点から500文字以内で分析してください。回答は箇条書きで、各項目ごとにスコアを10点満点で示してください。製品アイデア:自転車用のAIナビゲーションシステム

こんな風に書いていたものが、今では:

自転車用のAIナビゲーションって市場性あると思う?簡単に分析して

こんな気軽な問いかけでも、十分使える回答が返ってくるんですよね。

でもプロンプトが不要になったわけじゃない

とはいえ、状況によっては依然としてプロンプトの作り込みが重要な場面もあります。

  1. 一貫した出力が必要なとき
    Webサービスの一部としてAIを組み込む場合など、毎回同じフォーマットで回答を得たいシーンでは、明確なプロンプト設計が欠かせません。
  2. 特定のフォーマットが必須のとき
    JSONやCSVなど、構造化されたデータ形式で出力を得たい場合は、具体的な指示が必要です。
  3. 業務プロセスに統合するとき
    社内の特定業務にAIを導入する場合、業務フローに合わせた出力形式を定義するプロンプト設計は引き続き重要です。

つまり「プロンプトエンジニアリングが不要になった」のではなく、「誰もが日常的にそこまで神経質になる必要がなくなった」というのが正確なところでしょう。

2025年のAI活用で本当に大事なこと

私が日々最新AIツールを試す中で感じているのは、プロンプトテクニックよりも大切なことがあるということです。

1. 対話の中で育てる姿勢

完璧なプロンプトを一発で書こうとするより、最初は簡単に質問して、その回答を見ながら「もう少しこういう方向で」と対話的に進める方が効率的です。

今のAIは文脈理解力が高いので、会話の流れの中で徐々に欲しい答えに近づけていくという使い方が自然です。

2. 自分の専門知識を活かす

プロンプトの書き方より重要なのは、その分野についての知識です。マーケティングならマーケティングの知見、プログラミングならプログラミングの経験。

その領域の知識があれば、AIの出力を評価し、必要に応じて修正を指示できます。

3. 出力の検証を忘れない

どんなに優秀なAIでも、時には事実と異なる情報を提示することがあります。特に数値データや最新情報については、必ず裏取りする習慣をつけましょう。

信頼して使うことと、盲信することは違います。

私の現場での使い方

私自身、AIツールギャラリーの運営やコンテンツ作成でほぼ毎日AIを使っていますが、こんな感じで使っています:

  • 「この記事のイントロ、もっとインパクトがある書き出しにできない?」
  • 「このコードの問題点を見つけて」
  • 「このデザイン、もう少しモダンな感じにするアイデアある?」

昔なら「5W1Hを明確に」「具体的な指示を」と言われていたような質問ですが、今は普通に会話するように使っています。必要に応じて詳細を伝えればいいんです。

さいごに

プロンプトエンジニアリングへの過度な執着から解放されて、もっと自然にAIと付き合える時代になりました。もちろんシーンによっては緻密なプロンプト設計が必要な場面もあります。でも日常的なAI活用では、「とりあえず聞いてみて、足りなければ追加で伝える」というシンプルなアプローチで十分です。

AIツールは、使えば使うほど自分の思考や業務の延長として自然に溶け込んでいくものです。難しく考えすぎず、気軽に試しながら、自分なりの活用法を見つけていきましょう。

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山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役。日本最大級の生成AIメディア「AIツールギャラリー(累計100万PV超)」を運営し、これまでに600以上のAIツールを検証、1000以上の記事を執筆。
大阪を拠点に、法人向けの生成AI顧問や研修、各種生成AIサービスを提供しています。

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