【令和7年版 情報通信白書】初心者のための生成AI解説。国内市場は4兆円超へ、今すぐあなたがやるべきこととは?

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山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役。日本最大級の生成AIメディア「AIツールギャラリー(累計100万PV超)」を運営し、これまでに600以上のAIツールを検証、1000以上の記事を執筆。
大阪を拠点に、法人向けの生成AI顧問や研修、各種生成AIサービスを提供しています。

「最近よく聞く『生成AI』って、結局うちの会社にどう関係あるの?」 「何から手をつければいいのか、さっぱりわからない…」

この記事では、そんな疑問を持つ企業の担当者さまや、AI初心者の方に向けて、総務省が発表した信頼性の高い公的データ「令和7年版 情報通信白書」を基に、AIの「今」と「これから」を、どこよりもわかりやすく解説します。

まず結論から。AIを巡る市場は「とんでもない規模」に成長します

難しく考える前に、まずこの事実だけご理解ください。AI関連のビジネスは、私たちの想像をはるかに超えるスピードで巨大化しています。

  • 世界のAI市場: 2030年には8,267億ドル(約124兆円)に達する見込みです 。
  • 日本のAI市場: 2029年には4兆1,873億円まで拡大すると予測されています 。
出典:総務省 – 情報通信白書

4兆円という数字は、多くの大企業の年間売上をはるかに超える、きわめて巨大な市場がすぐそこまで来ていることを意味します。

これは、もはや一部のIT企業だけの話ではなく、あらゆるビジネスに関わる大きな変化の波といえるでしょう。

なぜ急成長?主役は「文章や画像をつくるAI(生成AI)」

この爆発的な市場成長の主役となっているのが、「生成AI」です。

これは、私たちが頼んだことを理解して、文章、画像、企画書、プログラムコードなどを、まるで人間のように作ってくれるAIのことです 。2022年に登場した「ChatGPT」が火付け役となり、今では様々なサービスが生まれ、急速に普及しています

企業の使い方も変化しています

これまでのAIは、工場の異常検知など、主に「業務の効率化」や「人手不足の対策」のために使われてきました 。しかし生成AIの登場で、目的は「新しい価値やサービスの創出」へとシフトしています 。

▼【身近な活用例】こんなことに使われています

  • 企画・マーケティング: 新商品のキャッチコピーやSNS投稿文のアイデア出し
  • 資料作成: プレゼン資料に使うイラストの作成や、会議議事録の要約
  • 顧客対応: お客様からの問い合わせメールへの返信文案の作成
  • 開発: 簡単なプログラムコードの作成補助

【専門用語の紹介】AIの次のトレンドって?

白書では、今後市場をさらに拡大させるキーワードとして、少し難しい言葉も紹介されています。ここでは簡単に解説します。

  • AIエージェント
    • 一言でいうと: 自ら考えて働く「デジタルの秘書」
    • 解説: 私たちが「〇〇のテーマで情報を集めて、報告書を作っておいて」と一度指示するだけで、AIが自律的に情報収集から資料作成までの一連のタスクを実行してくれる技術です 。
  • フィジカルインテリジェンス
    • 一言でいうと: AIの「賢い頭脳」とロボットの「身体」が合体すること
    • 解説: AIがロボットと高度に融合し、工場の製造ラインや物流倉庫などで、より複雑な作業を自ら判断して行えるようになる技術です 。

これらの技術が育てば、私たちの働き方はさらに大きく変わっていくでしょう。

世界のAI開発競争と、私たちが今できること

一方で、白書は世界のAI開発競争の現状も示しています。2024年に新しく資金調達に成功したAI企業の数は、アメリカが1,073社であるのに対し、日本は42社に留まっています

出典:総務省 – 情報通信白書

このデータを見て、「日本は遅れている…」と悲観する必要はありません。むしろ、これから日本の多くの企業にとって、AI活用の大きなチャンスが残されていると捉えることができます。大切なのは、この変化の波に乗り遅れないことです。

まとめ:AI時代を生き抜くために、明日からできる3つのステップ

では、具体的に何から始めればよいのでしょうか。難しく考えず、まずは以下の3つのステップから始めてみませんか。

  1. まずは無料で触ってみる ChatGPTやGemini、Copilotなど、無料で高品質な生成AIはたくさんあります。まずはアカウントを登録し、「今日の晩御飯の献立を考えて」「新商品のキャッチコピーを10個作って」など、気軽に話しかけてみましょう。AIが何を得意で、何を苦手とするのか、肌で感じることが最も重要です。
  2. 身近な「ちょっと面倒な業務」で試してみる いきなり全社導入を目指す必要はありません。まずは週報の文章作成、メールの返信文案、情報収集といった、個人の「ちょっと面倒だな」と感じる業務で使ってみましょう。「意外と使えるな」「この作業時間が半分になった」という小さな成功体験が、次の一歩に繋がります。
  3. 社内の仲間と情報交換する 「こんな使い方をしたら便利だったよ」「このAIツールが面白い」といった情報を、チームや部署内で共有してみましょう。一人の発見を共有するだけで、組織全体のAIへの理解度(AIリテラシー)は着実に向上していきます。

AIの進化は、私たちのビジネスや働き方を根本から変える大きな力を持っています。この波を恐れるのではなく、乗りこなすための準備を、今日から始めてみてはいかがでしょうか。

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山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役。日本最大級の生成AIメディア「AIツールギャラリー(累計100万PV超)」を運営し、これまでに600以上のAIツールを検証、1000以上の記事を執筆。
大阪を拠点に、法人向けの生成AI顧問や研修、各種生成AIサービスを提供しています。

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