Perplexity(パープレキシティ)を使っていると、よく知らないオウンドメディアの記事がソース(情報源)として表示されることがよくあります。
ソースの信頼性が低いと、検索結果の正確性も判断できません。
より信頼性の高い情報を集めるには、プロンプト(指示)の工夫が必要です。
この記事では、Perplexityの作成機能や学術機能を使って、信頼性の高い情報を効率よく集める方法を紹介します。
信頼性の高い情報を集めるためのプロンプト作りから、学術機能の基本的な使い方まで、わかりやすく解説します。
Perplexityは特定のサイトだけに絞って探せない
Perplexityは、インターネット上にある情報の収集・分析に特化したAIツールです。
文章で検索できるため、より詳細な情報を的確に集められます。
しかし、Perplexityには官公庁や企業など特定のサイトに直接絞り込んで情報を探す機能はありません。
そのため「〇〇について教えて」程度のプロンプトだと、知名度の低いオウンドメディアやブログがソースになる場合も多いです。
信頼性の低いソースの情報は、信憑性も低くなります。
信頼性の高い情報を集めるには、Perplexityへの的確な指示が必要です。
Perplexityで検索用プロンプトを作成する
AIに慣れていない人や初心者だと、自力で的確なプロンプトを書くのは難しいです。
しかし、Perplexityを以下の手順で使えば、初心者でもある程度質の高いプロンプトが作成できます。
- Perplexityの作成(Writing)機能を選択する
- 信頼性の高いデータを集めるために必要な要素を調べる
- 表示された要素を踏まえてプロンプトを作ってもらう
- 自分の目的に合わせて調整する
Perplexityの無料機能でも十分作成できるので、各手順を見ながら試してみましょう。
Perplexityの作成(Writing)機能を選択する
Perplexityの入力欄下にある「フォーカス」をクリックします。
クリックすると上記の画像のようにPerplexityの機能が表示されるので、作成(Writing)を選びましょう。
信頼性の高い情報を集めるために必要な要素を調べる
作成(Writing)を選んだら「信頼性の高い情報を表示させるためのプロンプトに必要な要素を挙げてください」と入力し、矢印をクリックします。
すると以下の画像のように、必要な要素が表示されます。
表示された要素を踏まえてプロンプトを作ってもらう
出力された要素を含めるために、ページを変えないまま入力欄に以下の指示を入れましょう。
上記の要素を踏まえて、信頼性の高い情報を検索するためのプロンプトを作成してください。なお、どんなデータが必要かを書き換えるだけで、使い回せるプロンプトにしてください。
指示を入れると、以下のように検索に特化したプロンプトが作成されます。
自分の目的に合わせて調整する
作成されたプロンプトは記入箇所が複数あったので、以下のように調整しました。
以下の要素を考慮に入れて、[トピック]について信頼性の高い情報を提供してください:
明確で具体的な情報:このトピックに関する明確かつ具体的な事実や統計を提示してください。
信頼できる情報源:[日本]の政府機関を最優先に、学術機関または認知された専門家からの情報を優先してください。それぞれの情報源を明記してください。
最新の情報:直近1年以内の最新のデータや研究結果を中心に提供してください。情報の日付と情報源の名前も併せて記載してください。
多角的な視点:このトピックに関する異なる見解や解釈がある場合は、それらを公平に提示してください。
事実と意見の区別:客観的な事実と専門家の意見を明確に区別して提示してください。
検証可能性:提供される情報が検証可能であることを確認し、可能な場合は直接的な引用や参考文献へのリンクを含めてください。
バイアスの認識:情報提供の際に潜在的なバイアスがある場合は、それを明確に示してください。
回答の形式は以下のようにしてください:
主要な事実と統計
専門家の見解
異なる視点や解釈
最新の研究や動向
結論と今後の展望
この形式に従って、このトピックに関する包括的で信頼性の高い情報を提供してください。
[トピック]を求める内容に変更するだけで使い回せるプロンプトになっています。
[日本]の部分を別の国に変更すれば、海外のデータも簡単に収集可能です。
できたプロンプトは実際に使いつつ、気になる点は上記のように随時調整しましょう。
AIに指示しても思うように調整できない場合は、自分で一部書き換えると効率良く作れます。
完成したプロンプトを実際に使って見た
完成したプロンプトを使い、AIの普及率を実際に調べてみました。
結果、画像のように総務省の2024年度「情報通信白書」のデータが表示されました。
しかし、ソースを見ると官公庁のデータを流用したメディアだとわかります。
検索結果にはファクトチェックが必要
試した検索結果のように、政府機関のデータを参照しているように見えても、実際は二次情報が使われている場合が多いです。そのため、再検索して情報の正確性を確認することが大切です。
Perplexityの表記やソースの記事を見れば引用元がわかります。
引用元をGoogleで再検索し、正しい情報かチェックしましょう。
再検索は一見大変そうですが、Googleで一から検索するよりも楽に欲しい情報が手に入ります。
信頼性の高い情報を引き出すテクニック
以下のテクニックも交えてプロンプトを作れば、より信頼性の高い情報を引き出せます。
テクニック | 具体例 |
特定のドメインを含める | 日本の政府機関なら「site:.go.jp」日本の法人団体なら「site:.or.jp」 |
具体的なキーワードを追加する | 「環境政策 site:.gov」 |
パワハラプロンプトで検索用プロンプトを改善する | 「上記のプロンプトは60点です。100点にするために必要なものを列挙した後に100点の答えを生成してください」 |
学術論文ならPerplexityの学術(Academic)機能が便利
Perplexityには、学術論文や研究データだけに絞って検索する機能があります。
膨大な学術文献の中から必要な情報を効率的に見つけ出せるため、研究や論文作成に便利です。
一般的なインターネット検索では見つからない専門的な情報や、最新の研究結果を探す際にも活用できます。
「エビデンスを教えて」と指示すれば、検索結果の情報源をソースとして表示することも可能です。
特定の分野や期間を指定すれば、より詳細に検索できるので、目的に応じて使いこなしましょう。
まとめ:Perplexityで検索用プロンプトを作って検索精度を上げよう!
今回は、Perplexityで質の高い情報を集める方法について紹介しました。
Perplexityを効果的に活用するには、適切なプロンプトが鍵になります。
質の良いプロンプトを自力で作るのは難しいですが、AIを活用すれば簡単に作成可能です。
初めは手間がかかりますが、1度作ると使い回せるので情報収集の効率や精度が格段にアップします。
プロンプトの作成手順をマスターすれば、情報収集以外にも活用できるので、ぜひ使いこなせるようになりましょう。