Claude Code開発者から学ぶ13の使いこなし術|実際のセットアップを公開

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山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役。日本最大級の生成AIメディア「AIツールギャラリー(累計100万PV超)」を運営し、これまでに600以上のAIツールを検証、1000以上の記事を執筆。
大阪を拠点に、法人向けの生成AI顧問や研修、各種生成AIサービスを提供しています。

「Claude Codeを使っているけど、もっと効率的な使い方があるのでは?」と思ったことはありませんか。

今回、Claude Codeの開発者であるBoris Cherny氏が、自身の実際のセットアップと使い方をXで公開しました。開発者本人がどのようにClaude Codeを使いこなしているのか、13のテクニックを紹介します。

意外にも「バニラ(デフォルト)に近いセットアップ」とのことで、カスタマイズに迷っている方にとって参考になる内容です。

📎 引用元:Boris Cherny氏のXポスト

並列実行で作業効率を上げる

Boris氏の最大の特徴は、複数のClaudeを同時に動かしている点です。ターミナルとWeb、さらにはスマホからも並列でセッションを走らせています。

1ターミナルで5つのClaudeを並列実行

Boris氏はターミナルのタブを1〜5まで番号付けし、それぞれでClaude Codeを動かしています。システム通知を設定しておくことで、どのClaudeが入力待ちになったかをすぐに把握できます。

ターミナルで5つのClaude Codeを並列実行している様子

ターミナルを5つのタブで管理。Claudeが入力を求めると通知が飛ぶ

通知の設定方法は公式ドキュメントで解説されています。iTerm2を使っている場合は、簡単に設定できます。

2claude.ai/codeでさらに5〜10セッションを追加

ローカルのターミナルに加えて、Web版(claude.ai/code)でも5〜10のセッションを並列で走らせているとのこと。ローカルとWebの間で & コマンドや --teleport を使ってセッションを行き来できます。

claude.ai/codeのWeb版インターフェース

Web版のClaude Code。セッション履歴が残るので、後から確認しやすい

さらに、毎朝スマホ(iOSアプリ)からもセッションを開始して、後でチェックする使い方もしているそうです。

ポイント:「複数のタスクを並行して進める」「待ち時間を有効活用する」という観点で、並列実行は効果的。ただし、管理が煩雑になりやすいので、通知設定やタブの整理は必須です。

モデル選択はOpus 4.5一択

どのモデルを使うかは悩みどころですが、Boris氏は明確な方針を持っています。

3Opus 4.5 + Thinkingをすべてのタスクに使用

Boris氏は「これまで使った中で最高のコーディングモデル」としてOpus 4.5を推しています。Sonnetより大きく遅いものの、修正の手間が減るため、結果的に速く終わることが多いとのこと。

“It’s the best coding model I’ve ever used, and even though it’s bigger & slower than Sonnet, since you have to steer it less and it’s better at tool use, it is almost always faster than using a smaller model in the end.”

「ステアリング(軌道修正)の手間が少ない」「ツール使用が上手い」という点がポイント。単純な速度だけでなく、タスク完了までのトータル時間で考えると、大きなモデルの方が効率的な場合も多いようです。

CLAUDE.mdでチームの知見を蓄積する

Claude Codeを継続的に使うなら、CLAUDE.mdの運用が鍵になります。Boris氏のチームでは、これをチーム全体で共有・更新しています。

4チーム共通のCLAUDE.mdをGitで管理

Claude Codeのリポジトリには、チーム共通のCLAUDE.mdが1つだけあり、全員が週に何度も更新しています。Claudeが間違った動作をしたら、「次は同じミスをしないように」とCLAUDE.mdに追記するルールです。

CLAUDE.mdの中身の例

実際のCLAUDE.md。開発ワークフローやコマンド例が記載されている

CLAUDE.mdに書く内容の例として、以下のようなものが挙げられていました。

  • 使用するパッケージマネージャー(例:npmではなくbunを使う)
  • 型チェック、テスト、リントの実行コマンド
  • PRを作成する前に実行すべきコマンド

5コードレビュー中に@claudeでCLAUDE.mdを更新

コードレビュー中に「これもCLAUDE.mdに追加しておいて」というフィードバックがあれば、PRの中で直接 @claude をメンションして更新を依頼できます。GitHub Actionsと連携する形で、Claudeがコメントに反応してCLAUDE.mdを更新してくれます。

GitHubのPRで@claudeをメンションしてCLAUDE.mdを更新

PRのコメントで@claudeに依頼すると、自動でCLAUDE.mdを更新してコミット

この仕組みを導入するには、/install-github-action コマンドでGitHub Actionsをセットアップします。

CLAUDE.md運用のメリット

チームで使う場合、「Claudeがやりがちなミス」を全員で共有できます。一度学んだことは次から活かせるので、チーム全体の生産性が上がります。個人で使う場合も、プロジェクトごとにCLAUDE.mdを育てていくと、どんどん精度が上がっていきます。

\ Claude Codeを試してみる /

Claude Code 公式サイト

※無料で始められます

ワークフローを自動化する

日常的に繰り返す作業は、スラッシュコマンドやサブエージェントで自動化できます。Boris氏は「内部ループ」のワークフローを徹底的に自動化しています。

6Planモードでまず計画を立てる

多くのセッションは、まずPlanモード(shift+tabを2回押す)で始めるとのこと。Pull Requestを書くのが目的なら、Planモードで計画を練って、納得できる内容になったら「自動承認モード」に切り替えて一気に実行します。

Planモードの表示

Planモードでは、実行前に計画を確認できる

Boris氏のコメント:“A good plan is really important!”(良い計画を立てることが本当に重要)

7スラッシュコマンドで繰り返し作業を効率化

毎日何度も行う作業は、スラッシュコマンドとして登録しておきます。たとえば、Boris氏は /commit-push-pr というコマンドを1日に何十回も使っているそうです。

スラッシュコマンドの例

/commit-push-pr でコミット→プッシュ→PR作成を一発で実行

コマンドは .claude/commands/ ディレクトリに保存され、Gitで管理できます。インラインでbashを実行して git status などの情報を事前取得することで、モデルとのやり取りを減らし、高速化しているとのことです。

8サブエージェントで定型ワークフローを自動化

PRを作成するたびに行う定型作業は、サブエージェントとして切り出しています。Boris氏が使っているサブエージェントの例は以下の通りです。

サブエージェントのファイル構成

.claude/agents/配下にサブエージェントの設定ファイルを配置

  • code-simplifier:Claudeの作業後にコードをシンプルに整理
  • verify-app:Claude Codeをエンドツーエンドでテストする詳細な手順
  • build-validator:ビルドの検証
  • code-architect:コード設計のレビュー

詳しくはサブエージェントの公式ドキュメントを参照してください。

コード品質を自動で担保する

フォーマットやリントは、手動で気にするよりも自動化した方が確実です。

9PostToolUseフックでコードを自動フォーマット

Claudeが生成するコードは基本的に整ったフォーマットですが、残り10%の調整はフックで自動処理しています。これにより、CIでのフォーマットエラーを事前に防げます。

PostToolUseフックの設定例

Write/Edit操作後に自動でフォーマッターを実行する設定

設定例を見ると、"matcher": "Write|Edit" で書き込み・編集操作を検知し、bun run format を自動実行しています。|| true を付けることで、フォーマッターがエラーを返しても処理を継続します。

権限管理を最適化する

セキュリティと利便性のバランスは難しいところですが、Boris氏は明確な方針を持っています。

10–dangerously-skip-permissionsは使わない

すべての権限チェックをスキップする --dangerously-skip-permissions は使わず、代わりに /permissions コマンドで安全なコマンドだけを事前許可しています。

permissionsコマンドの設定画面

/permissionsで許可済みのコマンドを管理。bun run系やgit系を事前許可

許可設定は .claude/settings.json に保存され、チームで共有できます。「このプロジェクトではこれらのコマンドは安全」という判断をチームで共有することで、余計な確認ダイアログを減らしつつ、セキュリティも維持できます。

外部ツールと連携する

Claude Codeの真価は、外部ツールとの連携で発揮されます。

11MCPサーバーでSlack、BigQuery、Sentryと連携

Boris氏はClaude Codeから以下のツールを直接操作しています。

  • Slack:検索やメッセージ投稿(MCPサーバー経由)
  • BigQuery:分析クエリの実行(bq CLI経由)
  • Sentry:エラーログの取得
.mcp.jsonの設定例

.mcp.jsonにSlackのMCPサーバー設定を記載

MCP(Model Context Protocol)の設定は .mcp.json に書いて、チームで共有できます。一度設定すれば、「Slackで〜を検索して」「BigQueryでDAUを調べて」といった指示がそのまま実行されます。

長時間タスクを管理する

長時間かかるタスクをどう管理するかは、Claude Codeを使いこなす上での課題の一つです。

12バックグラウンドエージェントやStopフックで自動検証

長時間タスクの場合、Boris氏は以下のアプローチを使い分けています。

  • タスク完了時に「バックグラウンドエージェントで検証して」とプロンプトに含める
  • Stopフックを使って、より決定論的に検証を実行
  • ralph-wiggumプラグインを使う(自動で作業を継続するプラグイン)
長時間タスクの実行中画面

1日2時間47分、240万トークンを消費した長時間セッションの例

サンドボックス環境では --permission-mode=dontAsk--dangerously-skip-permissions を使って、権限確認をスキップすることもあるそうです。本番環境ではセキュリティを優先しつつ、検証環境では効率を優先するという使い分けです。

最重要:検証の仕組みを用意する

Boris氏が「おそらく最も重要」と強調しているのが、この検証の仕組みです。

13Claudeに検証手段を与えると、結果の質が2〜3倍になる

“Probably the most important thing to get great results out of Claude Code — give Claude a way to verify its work. If Claude has that feedback loop, it will 2-3x the quality of the final result.”

実際にBoris氏のチームでは、Claude Codeへの変更を加えるたびに、Claude自身がChrome拡張機能を使ってブラウザを操作し、UIをテストしています。コードが動くか、UXが良いかを確認して、問題があれば修正を繰り返すフローです。

検証の方法は領域によって異なりますが、以下のような選択肢があります。

  • bashコマンドの実行結果を確認
  • テストスイートを実行
  • ブラウザでアプリをテスト(Chrome拡張機能)
  • スマホシミュレーターでテスト
重要:「検証の仕組みを用意する」ことに投資する価値は大きいです。Claudeが自分の出力を確認できるフィードバックループがあると、品質が大幅に向上します。

\ Chrome拡張機能でブラウザテストを自動化 /

Chrome拡張機能の詳細を見る

まとめ

Claude Code開発者のBoris氏から学べるポイントを振り返ります。

  1. 並列実行:ターミナル5つ + Web版5〜10 + スマホで効率化
  2. モデル選択:Opus 4.5 + Thinkingで修正の手間を減らす
  3. CLAUDE.md:チームで共有・更新し、知見を蓄積
  4. Planモード:まず計画を立ててから実行に移す
  5. スラッシュコマンド:繰り返し作業を自動化
  6. サブエージェント:定型ワークフローを切り出し
  7. フック:コード品質を自動で担保
  8. 権限管理:安全なコマンドだけを事前許可
  9. ツール連携:Slack、BigQuery、SentryをMCPで統合
  10. 検証の仕組み:フィードバックループで品質2〜3倍

興味深いのは、Boris氏自身が「意外とバニラに近い」と言っていること。Claude Codeはデフォルトでもよく動くので、過度なカスタマイズは不要かもしれません。

ただし、CLAUDE.mdの運用検証の仕組みづくりは、どの環境でも効果が出やすいポイントです。まずはこの2つから始めてみるのがおすすめです。

\ Claude Codeを始める /

Claude Code 公式サイトへ

※公式ドキュメントで詳しい使い方を確認できます


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山原 慎也

AIリスキル株式会社 代表取締役。日本最大級の生成AIメディア「AIツールギャラリー(累計100万PV超)」を運営し、これまでに600以上のAIツールを検証、1000以上の記事を執筆。
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